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二次创作同人志的词条
二次创作同人志的词条
基本信息 | ||
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角色:原创角色 |
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名称 | 夜咲く花 | |
制作方 | wizneko | 角色:原创角色 |
首发日期 | 2006-05-28 (杜の奇跡9) | |
类型 | 小说 | |
分级指定 | 一般向 | |
尺寸 | A5 | |
页数 | 44P | |
登场人物 | 风见幽香 | |
售价 | 会场售价:200日元 | |
官网页面 | http://f18.aaa.livedoor.jp/~wizneko/divers/divers90.htm (已经失效)(缓存页面) | |
备注 | 短故事集;含有东方,绊地狱和疾旋战姬内容。 |
東方幻想郷から幽香SS「夜咲く花」
光も朧な月夜の森を、一人の少女が走り行く。空気を求め喘ぐ息と乱れた足音とが、森のしじまを破る。枯葉の床と羊歯の下生えとが、か細く白い脚にまつわりついて不協和音をたてた。追われているのか、少女は時折後ろを振り返る。後ろを振り返る表情は、恐怖に心臓を掴まれた者のそれだ。少女の手には、その手に不釣合いなほど大きな青銅の剣が握られている。わずかに欠けた月を背負い、蒼い影を己の前に連れながら、少女は息も絶え絶えにひた走る。 深い夜だった。夜雀すら出歩くことを思いとどまるかもしれない深い夜。少女の見知らぬ森は、ところどころ月光の射す以外は真っ暗だ。少女は闇の中をあてどもなく逃げ続ける。 いったい、何から逃げているのだろう。少女が盛んに気にしている追っ手の姿は見えない。恐怖から逃げているのだろうか。それでは逃げられるものも逃げられない。手にした利刃も役には立たない。なぜならその恐怖は、少女の内から沸き起こって来ているものだったから。(…)
ケツイ擬人化SS「ティーゲルの歌」
序 その城塞は、いったい幾星霜を重ねたものであったろうか。 内海に浮かぶ孤島の、切りたった崖の上にある城砦は建立以来、難攻不落をもって世に名高かった。要塞は、三方を自然の断崖に守られている。いかなる自然の妙技が作り出したものなのか、断崖は人の手の及ばないほど高く海面より屹立していた。内海に朝靄の漂うとき、断崖の頂に位置する修道院は雲上にぽっかりと浮かび、伝説に聞く空中庭園さながらであるという。その古い修道院を守るかのように山腹には城がそびえ、城の周囲には分厚い砦が幾重にも重ねられていた。城砦の正門を出ると、山道は島のうちで唯一断崖に守られていない辺、内海に向かった湾へ向かって急速に下りゆく。この城砦を攻めようと思うものは、内海をわたって港へと至り、険しい山道を登って城塞へと至らなければならなかった。数多の争いがこの地を襲い、城砦はそのどれにも持ちこたえた。城砦の名を、エヴァッカニアという。(…)
スグリSS「永遠の一瞬」
その少女が空飛ぶ人間を見たのは、それが初めてのことであった。少女―名をアヤメといった―は驚いて、そのことを母親に走り伝えると、居間で方眼紙に向かって考え事をしていた母親は顔を上げ、 「ああ、スグリが来たんだね」 と静かに微笑んだ。 はたしてスグリというのは、アヤメより頭一つ大きいくらいの女の子で、アヤメの目にも大人とは見えなかった。そのスグリを村の大人たちが頼りにして、さまざまな相談を持ちかけ助言を得ようとする光景を、アヤメは不思議に思いながら見守った。 「久しぶりだね、スグリ。 あなたはいつも変わらない」 「カンナも元気でうれしいよ、 何か変わったことは無いかな」 アヤメの母親は数学者で、名をカンナと言った。カンナとスグリの交わす専門用語がちりばめられた数学の話を、アヤメは母のスカートの後ろに隠れるようにして聞いた。数学の話題が一区切りついたところで、カンナは思い出したように言った 「そうそう、アヤメがここまで育ったのよ、スグリ」 そう言うと、カンナはアヤメの背を押した。なぜか気後れを覚えたアヤメは、母親の後ろから恐る恐る顔を出してスグリを見た。スグリは村の誰にも無い、真っ白な髪の毛と真紅の瞳を持っていて、その不思議な美しさが少女を魅了した。(…)