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ZUN/BLACK BIRD对谈

提供:THBWiki
< ZUN
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【木村祥朗×堀井直樹×なる×ZUN】「BLACK BIRD」爆誕祭 なぜゲーム開発者はシューティングを作りたがるのか、「原点にして究極」と語るその魅力
【木村祥朗×堀井直树×nal×ZUN】「BLACK BIRD」爆诞祭 为何游戏开发者想制作射击游戏?被称为「原点且究极」的其魅力
「moon」「Million Onion Hotel」などを手掛けてきた木村祥朗さん(Onion Games)の最新作がなぜシューティングなのか。「BLACK BIRD」開発のきっかけや、シューティングというジャンルの魅力について語ってもらいました。
为何制作了「moon」「Million Onion Hotel」等游戏的木村祥朗先生(Onion Games)的最新作会是射击游戏?我们请他谈了谈开发「BLACK BIRD」的契机,以及关于射击游戏这个游戏类型的魅力。
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 木村祥朗さん率いるOnion Gamesの新作「BLACK BIRD」が10月14日、Nintendo Switchで発売された(Steam版も10月31日に発売)。同作は非業の死を遂げた少女が“黒い鳥”に生まれ変わって王国を破壊していくシューティングゲーム。木村さんといえば名作「moon」を生み出したラブデリックの元メンバーだが、2016年に同作が初披露された際、「木村さんがシューティング!?」と驚いたのをよく覚えている。
 木村祥朗先生率领的Onion Games新作「BLACK BIRD」于10月14日在Nintendo Switch上发售了(Steam版也于10月31日发售)。该作是惨死的少女转生为“黑鸟”毁灭王国的射击游戏。说到木村先生,他本是创作出了名作「moon」的LOVEdeLIC的原成员,在2016年这部作品刚刚发布的时候,笔者还记得「木村先生居然制作射击游戏!?」这样的惊异之情。
 木村さんにそのことを伝えたら、「実はずっとシューティング作りたかったんだよ」と言う。70~80年代、かつてはゲームの花形と言われたシューティングだが、近年では家庭用やアーケードでの新作リリースはめっきり減り、斜陽のジャンルという印象は否めない。しかし一方で、木村さんのように「とにかくシューティングが作りたい!」という開発者も多く、実際、同人やインディーでは遊びきれないほどの新作タイトルが日々リリースされている。
 当笔者向木村先生告知此事时,他说「我其实早就想制作射击游戏了」。70~80年代,射击游戏还被称为游戏的王道,但近年来家用机和街机上射击游戏的新作发布大为减少,这种游戏类型总给人一种明日黄花的感觉。然而另一方面,也有很多开发者像木村先生一样「总之就是想制作射击游戏!」,实际上,在同人和独立业界每天都有玩不过来的数量的新作发布。
 一体シューティングの何がそれほどまでにファンや開発者を引き付けるのか。「BLACK BIRD」発売を記念して、それぞれ違う立場からシューティングを開発してきた4人のゲーム開発者に集まっていただき、なぜシューティングを作るのか、シューティングというジャンルのどこに魅力を感じるのか、それぞれの思いを語っていただいた。(編集部)
 到底是射击游戏的哪里如此吸引爱好者和开发者?为了纪念「BLACK BIRD」的发售,我们请站在不同的立场一直以来开发射击游戏的四位游戏开发者聚在一起,请他们各自谈了谈为何会制作射击游戏、到底是射击游戏这个种类的哪里让他们感受到了魅力。(编辑部)
取材・文:山本悠作(元『シューティングゲームサイド』編集長)
構成:池谷勇人(ねとらぼ副編集長)
取材·文章:山本悠作(原『Shooting Gameside』总编)
排版:池谷勇人(netlab副总编)
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左から順に、堀井直樹さん(代表作:M2 Shot Triggersシリーズ/エムツー代表取締役社長)、なるさん(代表作:アスタブリード/えーでるわいす代表)、ZUNさん(代表作:東方Project/上海アリス幻樂団代表)、木村祥朗さん(代表作:BLACK BIRD/Onion Games代表取締役社長
从左到右分别是堀井直树先生(代表作:M2 Shot Triggers系列/M2代表董事社长)、nal先生(代表作:Astebreed/Edelweiss代表)、ZUN先生(代表作:东方Project/上海爱丽丝幻乐团代表)、木村祥朗先生(代表作:BLACK BIRD/Onion Games代表董事社长)

射击游戏真的不流行了吗?

そもそもシューティングは本当に下火なのか?
射击游戏真的不流行了吗?
——
最初にシューティングというジャンルの現状について確認しておきたいのですが、シューティングが下火だといわれていることについて、みなさんはどのように見ていますか。
首先想确认一下射击游戏这个游戏种类的现状,人们说射击游戏现在已经不流行了,各位怎么看?
堀井
 大きな会社がゲームビジネスとして成立させづらい、ということでしょう。開発に大きなリソースも必要ないし、エムツーとしては手堅いビジネスだと思っているんですよね。あと何より僕が好き。シューティングが下火だ、という声が聞こえてくるのは、それだけ好きな人が多いということだと思っています。
 应该是说大公司很难用这种游戏做生意吧。开发这种游戏不需要太多资源,我觉得对于我们M2来说倒是个很坚实的生意。而且最重要的是我喜欢。能听到有人说射击游戏不流行了,我觉得也侧面体现出喜欢射击游戏的人还是很多的。
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堀井直樹(@hor11)。有限会社エムツー代表取締役社長。過去には「セガ3D復刻プロジェクト」などセガ作品の移植やリメークを多く手掛けてきたほか、2016年には、過去の名作シューティングにさまざまな追加要素を加え、現行ハードに復刻した「M2 Shot Triggers(エムツーショットトリガーズ)」シリーズを創設
堀井直树(@hor11)。有限公司M2代表董事社长。过去曾经大量参与过「SEGA 3D复刻计划」等SEGA作品的移植和重制,在2016年还设立了在过去的名作射击游戏中加入种种追加要素、复刻在现有主机上的「M2 Shot Triggers」系列
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M2 Shot Triggersシリーズ第4弾「ケツイ Deathtiny ~絆地獄たち~」(PS4)は11月29日発売予定 ※公式PVより
M2 Shot Triggers系列第4弹「决意 Deathtiny ~绊地狱~」(PS4)预定于11月29日发售 ※摘自官方PV
——
同じく家庭用出身の木村さん、どうですか。
同样出身于家用机游戏制作的木村先生怎么看?
木村
 僕が子どもだったころはまさに「ゼビウス」時代だったから、謎めいた世界で弾を撃って不思議な敵を倒す――そんなゲームを作りたいという憧れは昔からあった。でもその思いは実はずっと眠っていて、商業の世界で仕事としてゲームを作ったりプロデュースしていったりする中で、シューティングという発想が出てこなかった。
 我小时候正是「铁板阵」的时代,所以在充满谜团的世界中射击子弹击败不可思议的敌人——想要制作这样的游戏是我自儿时以来的梦想。但这种梦想其实一直长眠于我的心里,在商业的世界里作为工作制作游戏、监制游戏的过程中,并没有射击游戏这个想法出现。
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木村祥朗(@yoshiro_kimura)。スクウェア、ラブデリック、グラスホッパー・マニファクチュアなどを経て、インディーゲームスタジオ「Onion Games」を設立。ラブデリック時代に手掛けた「moon」「チュウリップ」などの作品は今なお多くのファンに愛されている。Onion Gamesとして独立した後は、2016年に「勇者ヤマダくん」、2017年に「Million Onion Hotel」をリリース。「BLACK BIRD」は3作目にあたる
木村祥朗(@yoshiro_kimura)。辗转SQUARE、LOVEdeLIC、草蜢工作室之后,设立了独立游戏工作室「Onion Games」。在LOVEdeLIC时代制作的《moon》《Chulip》等作品至今也被众多爱好者喜爱。作为Onion Games独立之后,于2016年发布了「勇者山田君」,于2017年发布了「Million Onion Hotel」。「BLACK BIRD」是第3作。
——
それはどうして?
这是为什么?
木村
 「シューティングの企画を立てたので予算とってきます」とか「お金ください」とかの話って、しにくいし無理だという意識があった。毎日もうけを出すために戦っている自分が、なぜシューティング? っていう。無意識のうちに作りたい気持ちを閉じ込めていたんです。
 「提出了射击游戏的企划所以申请一下预算」或者「给我点钱」这种事情很难说出口,也感觉行不通。每天为了赚钱而在奋斗的自己,为什么会去做射击游戏?这种感觉。在无意识之间,我把想要制作射击游戏的心情封藏了起来。
堀井
 あえて言うと、シューティングは伸びしろが少ないから夢がないんですよ。必ずシューティングを欲しがっている人はいる。でもそれが、たまたま10倍や20倍のヒットになる、というのがない。
 要说的话,射击游戏没有多少发展空间,所以缺少梦想。一定会有人想玩射击游戏。但是这没什么机会创造出10倍、20倍的销量。
木村
 RPGだったら50万人とか100万人とか、なんならもっと大勢に遊ばれる可能性もあるよね。シューティングの伸びしろの限界って、何人くらいなんだろう?
 要是RPG,可能会有50万人、100万人、甚至更多的人去玩。射击游戏的上限,大概是多少人?
堀井
 かつて「スペースインベーダー」は日本中を席巻したけど、そのころはRPGはなかったからなあ。あくまで予想だけど、例えば「斑鳩」とか、世界的に見れば移植版も含めて数十万本とか売れていると思うんですよ。でも、多分あれくらいが天井なんじゃないかと。
 过去「太空侵略者」席卷了日本,但那时候还没有RPG。仅仅是我的预测,比如说「斑鸠」等等,从世界角度来看包含移植版应该卖出了数十万部。不过,我觉得这就是上限吧。
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スペースインベーダー(タイトー/1978年)※画像は「ARCADE1UP スペースインベーダー」収録版 ※公式サイトより
太空侵略者(TAITO/1978年) ※图像摘自「ARCADE1UP 太空侵略者」收录版 ※摘自官方网站
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斑鳩(トレジャー/2001年)※Switch版サイトより
斑鸠(TREASURE/2001年) ※摘自Switch版网站
——
そんな中でなぜエムツーは「M2 Shot Triggers」を始めようと思ったんですか。
在这种背景下为何M2会开始制作「M2 Shot Triggers」?
堀井
 第一弾の「バトルガレッガ Rev.2016」の話をすると、これより前のクラシックなシューティングって、やっぱりバーチャルコンソールとか復刻系のダウンロード販売が主流で、つまり千円未満の値付けが標準になっていたんです。その中で僕らは好きなゲームの移植にずっと取り組んでたりしたんだけど、出す機会がなかった。これではビジネスにならないから。
 要说第一弹「空战之路 Rev.2016」,在此之前古典的射击游戏,果然还是以虚拟平台等复刻系的下载贩卖为主流,也就是不满一千日元的定价为标准。在这种潮流之中我们一直着手于移植喜欢的游戏,却没有发布的机会。因为这很难做买卖。
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バトルガレッガ Rev.2016(エムツー/2016年)※公式サイトより
空战之路 Rev.2016+(M2/2016年) ※摘自官方网站
堀井
 でも一方で固定のお客さんはいて、その方々には買っていただけるはず、というもくろみもあったので、自分たちで世に問うことを試したくなった。そのためには値段を上げないといけなくて、値段を上げるならそれに見合った付加価値を付けなければ、ということでこの形になったんです。「バトルガレッガ Rev.2016」は3700円(税別)ですが、これは5000円のPSNカードを買ってきてお釣りが来る価格を意識しました。あとは「俺たちのゲームがガチャ1回分よりも安いってないだろ!?」っていう(笑)。
 不过另一方面,我们也有固定的客源,觉得这些客人应该会买我们的游戏,所以就想由我们自己来试一试世间的评价。为此我们必须要提高定价,为了提高定价就需要加入相应的附加价值,所以最终变成了这样的形式。「空战之路 Rev.2016」是3700日元(不含税),这是我们特意设置成了买来一张5000日元的PSN卡还能剩一些钱的价格。另外就是「我们的游戏总不至于比抽一次卡还便宜吧!?」的想法(笑)。
——
仮にですけど、例えば今、家庭用でフルプライスのシューティングを作ろう、となったら作れますか。
假如说,例如现在,如果要在家用机上制作全价的射击游戏,能制作吗?
堀井
 もちろん作る方法はあると思います。今の技術でガッチリ濃いシューティングを作ってるところはたぶんない思うので、そこに突っ込んだら行けると思う。

 僕が「M2 Shot Triggers」をなるべく早く始めたいと思ったのは、弊社の井内(※)が作る新作がとても質が高くなりそうなので、それを安売りしたくなかったんですよ。今の基準で価格が固定されてしまうと「2000円で売らないと買ってもらえないのでは」という流れになってしまう。それは避けたかった。
 我想制作的方法自然是有的。我觉得大概没有厂商以当今的技术制作认真浓厚的射击游戏,所以如果走这条路线我觉得应该能行。

 我想尽早开始做「M2 Shot Triggers」,是因为弊社的井内(※)制作的新作质量感觉会非常高,我不想让他的作品卖得便宜。如果按照现在的标准固定价格,说不定就会变成「不卖2000日元说不定没人买」的局面。我想避免这种情况。
※井内ひろし。トレジャー在籍時に「レイディアントシルバーガン」や「斑鳩」「グラディウスV」のディレクターを務めた
井内弘。在TREASURE时担任了「闪亮银枪」「斑鸠」及「宇宙巡航机5」的导演。
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「M2 Shot Triggers」以前にも多くのシューティングゲーム移植に関わってきた堀井さん
在「M2 Shot Triggers」之前也参与了众多射击游戏移植的堀井先生
木村
 シューティングは1000円とか10ドルとかにしないといけないんじゃないか、という世の中からの圧は感じるよね。「BLACK BIRD」は日本では1980円(税込)、海外では19.99ドルにしたんだけど、海外のYouTuberの動画を見てたら、視聴者コメントの中に「19.99ドルか、高いな」「セールまで待とう」っていう人がたくさんいて。それが一人や二人じゃない。アメリカの人たちはもう1000円以下でないとシューティングを買ってくれないのかも……っていう気持ちになった。
 能感受到射击游戏需要设置成1000日元或者10美元,这种来自世间的压力。「BLACK BIRD」在日本的定价是1980日元(含税),在海外是19.99美元,但我看了海外YouTuber的动画,在评论中很多人都说「19.99美元吗,好贵」「等特价吧」。而且不只是一人两人。这给我一种「美国人说不定不是1000日元以下已经不会买射击游戏了……」的心情。
——
インディーや同人の現状にも目を向けてみましょうか。なるさん、ZUNさんはどう見ていますか。
也来看看独立以及同人的现状吧。nal先生、ZUN先生怎么看?
nal
 シューティングが下火というか、「大手メーカーからAAAタイトルとしてのシューティングが出ない」ということには個人的に寂しさを感じています。でも同人ゲーム界隈(かいわい)ではシューティングが下火という印象は特にないですね。今年の夏コミでは「東方Project」の新作「秘封ナイトメアダイアリー」が出ましたし、コミケでは毎回何かしら新作や新バージョンが出ています。「Rolling Gunner」「夜光蛾8」といった2Dシューティングもそれぞれしっかりと面白い。
 与其说射击游戏不流行,「主流游戏制作商不再出作为AAA作品的射击游戏」这一点对我个人来说让我感到寂寞。不过在同人界中,并没有什么射击游戏不流行的印象。在今年的夏CM上出了「东方Project」的新作秘封噩梦日记,在CM上每届都会有一些新作或者新版本推出。「Rolling Gunner」「夜光蛾8」这些2D射击游戏也都很有意思。
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なる(@nal_ew)。同人ゲームサークル「えーでるわいす」代表。ゲーム会社に務める傍ら、2005年に「Fairy Bloom -花咲か妖精-」を公開。2011年に独立し、2013年にシューティング「アスタブリード」をリリースした。同作はその後PS4にも移植され、同サークルの代表作となった。11月8日にはNintendo Switch版もリリースされている
nal(@nal_ew)。同人游戏社团「Edelweiss」代表。在游戏公司工作的闲暇时间,于2005年公开了「Fairy Bloom -花开妖精-」。在2011年独立,并在2013年发行了射击游戏「Astebreed」。该作之后被移植到PS4,成为了该社团的代表作。11月8日也发行了Nintendo Switch
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Rolling Gunner(Project Rolling Gunner/2018年)※公式サイトより
Rolling Gunner(Project Rolling Gunner/2018年) ※摘自官方网站
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夜光蛾8(あきら小屋/開発中)※公式サイトより
夜光蛾8(akira小屋/开发中) ※摘自官方网站
ZUN
 シューティングが好きな人は「下火だ」「死んだ」といわれている部分も含めて、シューティングが好きなんですよ。シューティングって新作が少なかった時期にもコアなファンは残っていて、何回も冬の時代を迎えては、そのたびに新しいブレークスルーが出てきてそれで生き延びてきたジャンルなんです。
 喜欢射击游戏的人,喜欢的也包含着被人说「不流行了」「死了」这一面。射击游戏,在新作很少的时期依然有很多核心的粉丝,迎来了几度寒冬,而之后又会迎来新的突破,是一个如此生存下来的游戏种类
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ZUN(@korindo)。同人ゲームサークル「上海アリス幻樂団」主宰。大学在学中の1996年に「東方靈異伝」を発表し、以降「東方Project」としてシリーズを展開。2017年発表の「東方天空璋」はシリーズ第16弾にあたり、他にも2018年発表の「秘封ナイトメアダイアリー」など多数のスピンオフ作品がある
ZUN(@korindo)。同人游戏社团「上海爱丽丝幻乐团」主催。在就读大学期间的1996年发表「东方灵异传」,之后作为「东方Project」扩展了系列。2017年发表的「东方天空璋」是系列第16弹,除此之外还有2018年发表的「秘封噩梦日记」等多个番外作品。
——
そこ、ぜひ詳しく聞きたいです。
请您详细讲一讲。
ZUN
 かつてシューティングはゲームの花形だったんですね、特にアーケードでは。ただ次第に難易度が上がっていって、ついていけない人が増えてきた。「グラディウス」だって、アーケード版の「III」は難しかったですよね。そのころちょうど格闘ゲームが出始めて、ゲーセンの花形がそちらに移っちゃった。シューティングの新作が出てないわけではなくて、ほそぼそと遊んでいる人はいたんだけど、作る側もどんどん離れていって……という“冬の時代”は確かにあった。
 过去射击游戏曾是游戏的王道,尤其是在街机上。然而射击游戏的难度逐渐越来越高,很多人开始跟不上了。「宇宙巡航机」也是,街机版的「3」特别难。这时候正好格斗游戏开始出现了,街机厅的王牌游戏就转变到那边去了。虽然并不是说射击游戏就完全不出新作了,玩的人也是零零散散有一些的,不过制作者也逐渐放弃了这个种类……这样的“寒冬时代”确实有过。
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グラディウスIII(KONAMI/1989年)※画像は「グラディウス ポータブル」収録版 ※プレイステーション公式サイトより
宇宙巡航机3(KONAMI/1989年) ※图像摘自「宇宙巡航机 携带版」收录版 ※摘自PlayStation官方网站
ZUN
 でも、そのうちに格闘ゲームもどんどん複雑になっていって、そうするともう一度シューティングをやりたいな、という人たちが出てくる。そこに熟成された、新しい見せ方をするシューティングがけっこう出てきたんですね。世界観や演出が良くできていたり、ただ宇宙を飛んでいた時代とはちょっと違う、変わったゲームが出てきたりしてまた人気が復活して。そういったことをシューティングは繰り返していますよね。
 不过,在那之后格斗游戏也变得越来越复杂,这样导致一些人又想重新玩射击游戏了。这时就有很多成熟的、使用了新的表现方式的射击游戏出现。世界观和演出效果很精致,与只是在宇宙里飞的时代有些不同,比较独特的游戏陆续出现,让人气又复活了。射击游戏一直在重复这种过程。
——
ブレークスルーになった作品というと、パッと思い浮かぶのはどのあたりですか。
说到取得了突破的作品,您能想到哪些?
ZUN
 ゲームセンターで流行ったイメージがあるのは「ダライアス外伝」とか。もう一回シューティングの時代がきたな、と思いましたね。あとはやっぱり弾幕。弾幕という言葉が出始めてから、シューティングの新しい道が見えた。
 我印象里在游戏厅里流行的是「太空战斗机外传」之类的。我当时觉得射击游戏的时代又要来了。然后果然还是弹幕。当弹幕这个词语开始流传,射击游戏的新的道路就出现了。
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ダライアス外伝(タイトー/1994年)※画像は「ダライアス コズミックコレクション」収録版 ※公式サイトより
太空战斗机外传(TAITO/1994年) ※图像摘自「太空战斗机 Cosmic Collection」收录版 ※摘自官方网站
堀井
 下火という印象があるのは、ゲーセンの状況が変わってきたのも大きいでしょうね。ゲーセン自体がまず減ってるし、シューティングどころか昔ながらの(レバーとボタンで遊ぶ)ビデオゲームの稼働もどんどん縮小してる。だからアーケードの文脈で作られたシューティングは確かに少なくなってはいます。
 给人一种不流行的印象,也和游戏厅的状况改变有很大的关系。首先游戏厅本身就减少了很多,而且不只是射击游戏,传统的(用摇杆和按键玩的)电子游戏的机子也越来越少了。因此以街机为背景制作的射击游戏确实越来越少了。
——
価格の話がさっき出ましたが、同人・インディーだとどんな感じですか。
刚才说到了价格的话题,同人、独立这边又是什么样的?
nal
 まず「東方」が基準になっている、という人は多いですね。
 很多人都以「东方」为标准。
木村
 僕の1000円のプレッシャーって何かなあと思ったら「東方」だよ!!!
 我还在想我的1000日元的压力是哪来的,其实就是「东方」啊!!!
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崩れ落ちる木村さん
瘫倒的木村先生
众人
(笑)
(笑)
ZUN
(ニコニコ笑っている)
(微笑不语)
nal
 同人ゲームはちょっと特殊で、コミケなどの即売会で自分で頒布するから、お釣りが出しやすい値段にする。だから500円単位になるんですよ。「アスタブリード」の場合、最初コミケで売ったときは2500円にしたんですが、同人ゲーム界隈からの反応がわりとキツめで。「一線を越えたな」「同人ゲームとしてはさすがに高い」って。でも周りの応援してくれている人たちは、「このゲームは値段は下げるな」と言ってくれたりしました。
 同人游戏比较特殊,因为需要在CM这些即卖会上由自己发布,所以会设置成适合找零的价格。所以会以500日元为单位。至于「Astebreed」,最初在CM上卖的时候定价是2500日元,但同人游戏界的评价都很低。「不要越轨」「作为同人游戏实在太贵」等等。不过身边支持这个游戏的人,都对我说「不要下调这个游戏的价格」。
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アスタブリード(えーでるわいす/2014年)※公式サイトより
Astebreed(Edelweiss/2014年) ※摘自官方网站
ZUN
 同人基準だと、3Dのゲームは高くても大丈夫なんですよ(笑)。
 以同人的标准,3D的游戏贵一点也没事(笑)。
堀井
 庭用でやってる身からすると、「こんなに手の込んだゲームを2500円なんて安さで売りやがって!」って思ったよ(笑)。ある開発会社の人と「アスタブリード」くらいのゲームの開発を受けるとしたらいくらか、って話をしたら「あの規模の仕事を受けたら1億5~6000万だな」みたいな話になった。
 作为一个制作家用机游戏的人,我都觉得「这么精致的游戏居然卖2500日元这么便宜!」(笑)。我和某个开发公司的人聊「Astebreed」这种水平的游戏开发起来需要多少钱,结果对面跟我说“这种规模的工作需要1亿5000~6000万日元”。
ZUN
 今はみんな無料でゲームを遊ぶ時代だから、無料と有料では大きな差があると思うけど、逆に値段はそんなに関係ないと思うんですよ。3000円でも5000円でもそこまで差はないのかもしれない。
 现在是大家都免费玩游戏的时代,虽然我觉得免费不免费有很大的差距,但反过来说价格也没那么重要。不论是3000日元还是5000日元,可能没有那么大差距。

有一天突然伴随着自由的心情诞生的「BLACK BIRD」

あるとき突然、自由な気持ちになって生まれた「BLACK BIRD」
有一天突然伴随着自由的心情诞生的「BLACK BIRD」
——
木村さんに今回一番聞きたかったのが、今までは「気持ちを閉じ込めていた」というシューティングを、じゃあなぜ今作ったかということなんです。
我对木村先生最好奇的是,至今为止「一直封藏在内心里」的射击游戏,为什么会在现在制作出来?
木村
 なんで「BLACK BIRD」がシューティングとして生まれたかっていうと、たまたま2012年にIGF(※)に行って、そのとき突然「インディーゲームの世界に行けば僕は何でも作っていいんじゃないか!」って自由な気持ちになって、それで「BLACK BIRD」の企画が生まれたんですよ。
 要问为什么「BLACK BIRD」会作为射击游戏诞生,是因为我在2012年偶然去了IGF(※),那时候突然就有了「只要去了独立游戏的世界我不就什么都能制作了吗!」这种自由的心情,于是就有了「BLACK BIRD」的企划。
※Independent Games Festival。PAX(Penny Arcade Expo)と並ぶ北米最大級のインディーゲーム展示会の1つ
※Independent Games Festival。与PAX(Penny Arcade Expo)并列,是北美最大级别的独立游戏展会之一
——
企画自体はかなり昔からあったんですね。
企划本身原来很早就有了啊。
木村
 それから2013年くらいに「あー俺もうホントシューティング作りたい!!!」っていう時期があって、そのときに今とほとんど同じような、手書きとドット絵のイメージビジュアルができたんですよ。でも、それを見ながら僕は、「これは多分誰にも(どのパブリッシャーにも)頼れないし、やる気のあるやつが7~8人いないとダメだな」ってなんとなく思ってたの。
 然后在2013年左右,我有一段「啊我好想制作射击游戏!!」的时期,然后在那时完成了和现在基本差不多的手绘和点绘的艺术图。不过,我看着这些心里暗想,「这个大概没法交给任何人(和发行商),而且必须要有7~8个想干的人」。
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当時のコンセプトアート(「BLACK BIRD」開発ノートより)
当时的概念图(摘自《BLACK BIRD》开发笔记)
堀井
 1すごくわかる。
 我超懂。
木村
 シューティングをちっちゃい人数で作り切るっていうイメージが僕の中にはなくて。なんでかっていうと、最初から「ファンタジーゾーン」「グラディウス」「セクションZ」「ゼビウス」と……とにかく自分がホントに好きだったゲームの思い出を全部詰め込んで、しかも自分なりのストーリーと世界観を乗っけていい感じの雰囲気にまとめる、というのをイメージしてたから。
 我心中没有以很少的人数完成射击游戏的想法。要说为什么,是因为我最开始就想让这个游戏充满例如「幻想地带」「宇宙巡航机」「Z基地」「铁板阵」……这些我原来非常喜欢的游戏的回忆,而且在加入独自的剧情和世界观,呈现一种良好的氛围。
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ファンタジーゾーン(セガ/1986年)※画像は「3D ファンタジーゾーン オパオパブラザーズ」収録版 ※公式サイトより
幻想地带(SEGA/1986年)※图像摘自《3D 幻想地带 Opa兄弟》收录版 ※摘自官方网站
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グラディウス(KONAMI/1985年)※画像はアーケードアーカイブス(PS4)版 ※公式サイトより
宇宙巡航机(KONAMI/1985年)※图像摘自Arcade Archives(PS4)版 ※摘自官方网站
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セクションZ(カプコン/1985年)※YouTubeより
Z基地(CAPCOM/1985年) ※摘自YouTube
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ゼビウス(ナムコ/1983年)※YouTubeより
铁板阵(NAMCO/1983年) ※摘自YouTube
堀井
 そこで「セクションZ」!(笑)
 居然会提到「Z基地」!(笑)
木村
 でも、最初は仲間がいないとダメだと思ってたんだけど、それから「勇者ヤマダくん」とか「Million Onion Hotel」とかを作ったりしていくうちに、仲間がパワーアップしていって(笑)。それで「もしかしたら作れるんじゃ?」ってなって、あるときプロトタイプ的なものを作ってBitSummit(※)に出したんですよ。
 不过,最开始还在想因为没有制作伙伴所以不行,但在制作「勇者山田君」和「Million Onion Hotel」的过程中,伙伴越来越强(笑)。然后就有了「说不定可以制作了?」的想法,于是就制作了一个类似雏形的东西,放在了BitSummit(※)上。
※2013年に京都でスタートしたインディーゲームイベント。発起人は元キュー・ゲームスのジェームズ・ミルキー氏
※2013年于京都开始的独立游戏展会。发起人是原Q-Games的James Mielke
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勇者ヤマダくん(DMM.com/2016年)※公式サイトより
勇者山田君(DMM.com/2016年)※摘自官方网站
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Million Onion Hotel(Onion Games/2017年)※公式サイトより
Million Onion Hotel(Onion Games/2017年) ※摘自官方网站
——
確か2016年の「BitSummit 4th」ですね。
记得是2016年的「BitSummit 4th」。
木村
 で、それがわりとうまくいって、そのときは一瞬「俺、ゲーム作るのうまいじゃん!」って錯覚したの。でもそこからが大変で。多分僕のアイデアがヘボかったんでしょうね、それから2年くらい、何度も何度もエンジンをかけようとするんだけど全然進まなくて。このゲームにフィットするパワーアップの方法が思い付かなかった。実は「シューティングもうまく作れる俺」っていうのは錯覚で、面白いシューティングを作るのは実はめちゃくちゃ難しいってことが分かった。
 然后,作品的反响很高,然后当时我就一瞬间有了「我制作游戏还挺行的嘛!」的错觉。不过在那之后就很辛苦了。可能是我的创意不够好。在那之后两年左右,我每次都想推进这个企划,但完全没有进展。我没有想到适合这个游戏的Power Up的方法。实际上「我制作射击游戏也很在行」只是一个错觉,我明白了想要制作有趣的射击游戏实际上是非常非常难的
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アイデア自体は2012年時点からあったが、そこから「BLACK BIRD」完成までには6年を要した
创意本身自从2012年就有了,但直到「BLACK BIRD」完成花了整整六年
——
そこからどうやって今の状態に持っていったんですか。
那您是怎样使它成为现在的状态的呢?
木村
 一番のきっかけは、エンドレスシラフ(※)のLuCK君からもらったアドバイスだったんだけど、とにかく困ったから、自分の周りでシューティングを作っている人に片っ端から遊んでもらって感想をもらったんです。
 最大的契机,是ENDLESS SHIRAFU(※)的LuCK给我的建议,我当时很苦恼,就让自己身边制作射击游戏的人每个人都玩过一遍,寻求意见。
※同人ゲームサークル。「∀kashicverse(アカシックバース)」シリーズなどのシューティングを手掛ける
※同人游戏社团。制作了「∀kashicverse」系列等射击游戏
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∀kashicverse(エンドレスシラフ/2012年)
∀kashicverse(ENDLESS SHIRAFU/2012年)
众人
 ああ~(共感)。
 啊~(共鸣)。
木村
 僕が自分で「遠慮なく言ってください」って言ったんだけど、そしたらまあ厳しい長文がい~っぱい届いて。僕が気にしていることをズバリと言ってくれた。なる君は言葉は優しかったんだけど、気になるところを動画に撮って送ってくれたりして。みんなの意見を重ねに重ねてて完成しました。

 まず、Bitsummit前の2カ月でLuCK君とメインプログラマーのタクマ@tacokubo)と意見を交換しまくって構造が見えてきて、さらに発売前の2カ月でツワモノたちに感想をもらって、最後の最後にもっかい生まれかわったんです。
 虽说是我自己对他们说「请毫无顾忌地说」,结果收到了好多好多严苛的长文。这些对于我在意的事情一针见血。nal的语气还是很柔和的,但也将在意的地方录成视频发给了我。我反复吸收大家的意见,最终完成了游戏。

 首先,我在BitSummit两个月之前一直与LuCK和主程序takuma@tacokubo)交换意见,形成了游戏的基本构造,又在发售前两个月从高手们那里得到了意见,在最后的最后又一次重生。
堀井
 パワーアップが思い付かなかったって言いましたけど、普通はまずシステムから開発する方が多いですよ。
 您刚才说想不出怎么Power Up,但很多人最开始都是从系统开始开发的。
木村
 僕のゲームってアート寄りになりがちなんです。でもアート寄りのゲームってシステム的に練られていないものが多くて、「アート的なものはつまらない」という意識が根付きつつあるんじゃないかという懸念があって。そこをどうにかしたくて必死で考えました。「グラディウス」みたいなパワーアップ方式も作ってみたけど1週間で没にしたり……。
 我的游戏常常会偏向艺术设计。不过偏艺术的游戏很多在系统上都不是很细致,有点担心人们是不是渐渐觉得「艺术性的游戏没意思」。为了解决这个问题,我拼命进行了思考。我也试着制作了「宇宙巡航机」那种Power Up方式,但只用短短一周就废掉了……
——
完成版では、ボムでスコアを稼せごうとするほど 成長アイテムもたくさん取れる方式になりましたね。
在完成版里,是越是用Bomb刷分,就越能取得成长道具的方式。
木村
 僕が作りたいシューティングは弾幕系ではなかったから、弾幕が主流になる前のシューティングへのリスペクトを込めまくったんですけど、僕自身がどうしてもボムを撃ちたくなってしまって。「勇者ヤマダくん」でZUNさんの「東方輝針城」とコラボした「弾幕輝珍城」というパロディーをやったんだけど、そのとき「東方輝針城」ばかり遊んでいたら、ボムを撃たないといられない体になっていたんです。それで「BLACK BIRD」は弾幕系じゃないけどボムを入れたいと。
 我想制作的射击游戏不是弹幕系,所以致敬了很多弹幕成为主流之前的射击游戏,但我自己又无论如何都想放Bomb。「勇者山田君」曾经有过和ZUN先生的东方辉针城合作的「弹幕辉珍城」活动,在那时我天天玩「东方辉针城」,让我变得不放Bomb就很难受。于是我就想,虽然「BLACK BIRD」不是弹幕系,但也要加入Bomb。
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東方輝針城(上海アリス幻樂団/2013年)※公式サイトより
东方辉针城(上海爱丽丝幻乐团/2013年) ※摘自官方网站
木村
 それで、「コンボMAX状態でボムを使うとすごい点数が稼げてパワーアップアイテムも余分に出る、なおかつ初心者は緊急回避にも使える」というのを今年の3月ごろに思い付くんです。そうしたら面白くなった! アートっぽいけどゲームとしてもやり込める、というバランスを僕はいつも目指しているんだけど、今回それをやっとクリアできたかも、と思えたのは「BitSummit Volume 6」(2018年5月)のホントに直前でした。
 然后,我在今年3月左右想到了「在Combo MAX状态使用Bomb就能刷很多分,也能出现很多Power Up道具,而且新手也能用Bomb紧急回避」这样的系统。这样一来就变得很有趣了!虽然很艺术但作为游戏也很耐玩,这种平衡是我一直追求的,而当我觉得这次终于解决了这个问题的时候,真的已经是「BitSummit Volume 6」之前了。
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コンボMAXの状態で多くの敵を巻き込むと大量の得点とパワーアップアイテムが出現
以Combo MAX的状态卷入大量敌人就会出现大量得分和Power Up道具
——
木村さんはZUNさんとも親交が深いですよね。シューティングを作るにあたって、ZUNさんの影響はあった?
木村先生和ZUN先生的关系一直非常好。制作射击游戏的过程中,您有受ZUN先生的影响吗?
木村
 僕なりにシューティングを作ったらどうなるのかな、と考えるスイッチを入れたのはZUNさんですよ。「シューティングで売れるんだ」とか「シューティングの自機にキャラクター性が付いたらどうなるのか」とか、ZUNさんのゲームを見たときに渦巻くいろんな気持ちはもちろんあった。
 我自己制作游戏会是什么样呢,让我开始如此思考的,正是ZUN先生。「射击游戏原来也能卖得很好」「射击游戏的自机如果有了角色性会怎么样」等等,我在看ZUN先生的游戏的时候自然会产生各种各样的想法。

作为同为制作射击游戏的人,感觉输了

同じシューティングを作る者として、やられたと思った
作为同为制作射击游戏的人,感觉输了
——
みなさんは「BLACK BIRD」を遊んでみて、どうでしたか。
大家玩过「BLACK BIRD」之后,感觉如何?
木村
 それ、ここで聞いちゃうの? 怖い怖い。
 你要在这里问这个?好害怕。
堀井
 いや、正直、打ちのめされましたよ。僕は日々どうやったら敬遠されず、初心者や未体験者にシューティングを触ってもらえるだろう? ということを考えているんですが、そこで「BLACK BIRD」を見て、この手があったか! って。つまり最初から「シューティングゲームです」とアピールするんじゃなくて、「この絵に触ってみたい!」っていう人が来て、触ってみたら「ああシューティングなんだ」ってなる。こっちの方が健全なんじゃないかって。

 だから木村さんが見せたいものを描こうとした結果、縦シューティングじゃなくて横シューティングになるのも納得がいくし、横にしたおかげで本当にいろんな景色が広がっていて、この絵が見たくで触った人はきっとシューティングとか関係なく触るだろうなって。それが本当にいいなあと思ったんです。同じシューティングを作る者として、やられたと思いました。僕は今日、これを言いにきましたね!
 哎呀,我真是心服口服。我每天都在思考“怎样才能让新手和没体验过的人不畏缩地接触射击游戏?”,结果看到「BLACK BIRD」之后,发觉“原来还有这一手!”也就是说,不要一开始就表示「这是射击游戏」,而是让人「想接触这个画风!」,接触过后才察觉「啊原来是射击游戏」。我觉得这样可能更健全。

 所以当木村先生画出自己想展现的东西,游戏不是纵版射击而是横版射击就很自然了,也正因为是横版使得种种风景得以展现,感觉想要接触这个画风而接触作品的人不管这个是不是射击游戏也会去接触。我觉得这是非常好的。作为同为制作射击游戏的人,我感觉输了。我今天就是来说这个的!
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とても居心地が悪そうな木村さん
看起来非常忐忑的木村先生
木村
 でも逆に、例えば「斑鳩」や「東方」を遊んでいるような人が、果たして「BLACK BIRD」に来てくれるかどうかはまだ分からなくて。実は今回、自分が関わった作品では初めてジャンルを明言しているんです。「シューティングです」って。

 なぜかというと、僕が世界観で盛り上げようとしても、そこを好きだと言ってくれるのって、やっぱり今まで僕のゲームを見てくれていた人なんですよ。それでは客層が広がらないんじゃないか、という不安は常にあって。シューティングはもしかしたら、そうしたファン以外の人にも届く突破口になったりして……っていうのはあった。
 不过反过来,我还不知道平时玩例如「斑鸠」和「东方」的人会不会来玩「BLACK BIRD」。其实这次,我第一次明确说明我参与的作品的种类。「这是射击游戏。」

 要说为什么,是因为就算我想用世界观来吸引人,会说喜欢的,也都是一直看着我的游戏过来的人。我一直都感觉很不安,觉得这样受众是不是不会变广。我也想过,射击游戏说不定也会成为将我的游戏带给老牌爱好者之外的人的一个突破口……
堀井
 BGMが歌モノなのは最初から決めていた?
 BGM是歌,也是最初决定好的?
木村
 はい。いつもは画面ができてから音楽を頼むんですけど、今回はまだドット絵とイラストが1枚あるだけの状態で打ち合わせを初めて、1面のプロトタイプができるより前に、1面のBGMはもう出来上がっている状態でした。音楽に合わせて敵を出したかったから、先に音楽ができていないといけなかったんです。その人がどういう音楽を作る人で、僕がどんな音楽を求めているのか、お互いの信頼がないとこれはできなかったと思う。
 是的。以往都是画面制作好之后再去拜托音乐,但这次在只有点绘和一张图的状态下就开始商讨,在1面的雏形完成之前,就已经完成了1面的BGM。因为我想配合音乐让敌人出现,所以必须要让音乐先完成。对面是制作什么样的音乐的人、我到底在追求什么样的音乐,如果相互之间没有信赖,我觉得这是做不到的。
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音楽に合わせて出現する敵
配合音乐出现的敌人
ZUN
 画面を見ていなくても、「このタイミングでこの敵が出る」というのが音楽で分かるのが新鮮だった。
 就算不看画面,通过音乐就能知道「在这个时间点会出现的人」是很新鲜的。
——
音楽とゲームが一体になっているというのは「東方」の十八番ですよね。自分は「東方風神録」が「東方」初体験だったんですが、3ボスのにとり戦でBGMが三拍子になったら、弾幕も三拍子っぽいリズムで飛んでくるのに感動しました。
音乐和游戏浑然一体可以说是「东方」最擅长的了。我自己第一次玩「东方」是「东方风神录」,当3面BOSS荷取的战斗BGM变成了三拍子,弹幕也以类似三拍子的节奏飞过来,让我非常感动。
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「東方風神録」より、ステージ3ボスの河城にとり ※YouTubeより
摘自「东方风神录」,3面BOSS河城荷取 ※摘自YouTube
ZUN
 音楽に合わせて作ったから面白いというよりは、合ってないと面白くない。合わせざるを得ないんです。音楽を流しっぱなしで敵の攻撃を出しても、ちぐはぐ感が残る。そういう意味では僕は強制スクロールが好きなんです。合わせやすいし、映画感がある。

 「BLACK BIRD」は任意スクロールだから、背景と敵の出現が一致しないんですよ。でも音を聞いていれば、マップのどこにいても敵が来るのが分かる。音の自由度が上がるわけです。そこが新鮮でした。
 与其说配合音乐制作从而变得有趣,不如说不合音乐会变得无趣。我不得不配合音乐。只是单单放着音乐让敌人攻击,会有一种不协调的感觉。从这个角度上来说,我喜欢强制滚动。既容易配合音乐,也有一种电影的感觉。

 「BLACK BIRD」是自由滚动,所以背景和敌人的出现并不一致。但只要听声音,不管在地图哪里都能知道敌人要来了。声音的自由度会变高。这点是很新鲜的。
——
テストプレイ段階から遊んでいたなるさんはどうでしたか?
从试玩阶段就在玩的nal先生感觉如何?
nal
 始めてみたら、思っていたよりずっとストイックでびっくりしました。「確かにシューティングだ!」って。自機の火力が最初は低いじゃないですか。ショットが画面上に3発しか出ない。昔のシューティングみたいだなあと。今やるとそれが逆に新鮮で、一発一発を撃ち込んでいる実感がある。
 玩过之后,觉得比我想象中还要保守,让我非常惊讶。让我觉得「这确实是射击游戏!」。自机的火力最开始很低。射击在画面上只会出现3发。感觉这很像过去的射击游戏。现在这么来反倒感觉很新鲜,有着一发一发向敌人射击的实感。
木村
 これ、テストプレイするたびに必ず誰かが「バグですか?」って言うんですよ。「ショットが3発しか出ない」って。今のシューティングは弾が途切れなく出るのが普通なんだけど、でもそれだと作れないゲーム性ってたくさんあって、例えば3連射じゃないと「狙いたいときに狙う」っていうのができなくなっちゃう。だから連射はあくまでこれでいい、ってずっと言い続けてた。
 这一点,每次试玩的时候总会有人问「这是bug吗?」。说「射击怎么只能射出3发」。现在的射击游戏子弹不间断地射出已经很普通了,但这样一来也有一些无法实现的游戏性,例如不是3连射就不能「想针对性射击的时候射击」。所以我一直都说,连射这样最好。
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最大でも3発しか出ないショット
最多只能射出3发的射击
堀井
 「弾切れ」に気を付けて撃ってほしかったと。能動的に立ち回れ、ということですよね。
 射击时想要让人注意不要「用光子弹」。也就是说要主动地行动。
ZUN
 画面内に何発まで、っていうのもシューティングの謎な文化ですけどね(笑)。昔だったらハードウェアの性能で「一度に表示できるのは何発まで」っていうのがあったんだけど、若い人は「なんで弾がたくさん出るときと出ないときがあるんだろう?」って思ってしまうかもしれない。
 画面内会出现多少发,也是射击游戏独有的奇怪的文化(笑)。在过去,因为硬件性能会有「一次最多只能显示多少发」这种限制,但年轻人可能就会觉得「为什么有些时候子弹会大量出现,有些时候不会?」。
木村
 そういえばパワーアップがMAXになると上下にホーミング弾がつくんだけど、あれは最初「ダーウィン4078」のコウモリ弾みたいなのだった。でも強すぎてゲームにならなかったから、かなり調整しました。
 说起来Power UP MAX的时候会在上下出现追踪弹,那个最初是像「达尔文4078」里的蝙蝠弹那样的。不过因为太强了影响游戏平衡,所以进行了很大的调整。
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ダーウィン4078(データイースト/1986年)
达尔文4078(Data East/1986年)
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BLACK BIRD最終形態。ホーミングする小さな鳥を上下に発射する
BLACK BIRD最终形态。向上下发射跟踪敌人的小鸟
——
あれはてっきり「ダライアス」だと思ってました(笑)。
那个我一直以为是「太空战斗机」(笑)。
木村
 弾のデザインも最初は違っていたんだけど、「シン・ゴジラ」の最後で、ゴジラの尻尾から小さいのが飛び立とうとしてたでしょ。あれを見て、ホーミング弾は「BLACK BIRD」の子どもという設定になった。
 子弹的设计当初也不一样,但是在「新哥斯拉」的最后,从哥斯拉的尾巴那里不是有小的要飞走吗。看了那个之后,追踪弹的设定就变成了「BLACK BIRD」的孩子。
——
デザインと言えば、鳥の目玉がそのまま当たり判定になっているのが分かりやすくて良かったです。
说到设计,鸟的眼球直接就是判定点,这非常易懂,很棒。
木村
 2013年に初めて「東方」を遊んで、キャラクターの真ん中で点が光っているのを見て、「これが当たり判定なのか!」って驚いたんですよ。「BLACK BIRD」はたまたまキャラクターが鳥だったので、ああ、目玉がコリジョン(東方の当たり判定)ぽいって気付いて実装したんだけど、世界感にもハマるしあれは良かった。
 我在2013年第一次玩「东方」,看到角色中间有个发光的点,惊讶地觉得「原来这就是判定点!」。「BLACK BIRD」恰巧是以鸟为主人公,所以就察觉到“啊,眼球好像Collision(东方里的判定点)”,因此加装了这个功能,这也非常贴合游戏的世界观,是很好的设计。
ZUN
 最初に「東方」で当たり判定を表示させたとき、「ダサい」って批判されたんですよ。もっと世界感に溶け込んだものでないとダメとか、戦闘機に当たり判定が表示されたらダサいじゃんって。でもそのあと増えましたよね、当たり判定の見えてるゲーム。やっぱり遊びやすいんですよ。
 我最开始在「东方」里显示判定点的时候,被人批评「很难看」。觉得“必须得更加融入于世界观”“如果战斗机上面显示判定点多难看”之类的。不过后来就增加了很多可以看到判定点的游戏。果然还是这样玩起来比较方便。
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「秘封ナイトメアダイアリー」より。自機の中央にある丸い点が当たり判定 ※公式ブログより
摘自「秘封噩梦日记」。自机中央的圆点就是判定点 ※摘自官方博客

剧情与游戏同时进行的「Astebreed」带来的冲击

ストーリーとゲームが同時進行する「アスタブリード」の衝撃
剧情与游戏同时进行的「Astebreed」带来的冲击
——
なるさんはこの中だと比較的お若いと思うんですが、なるさんはなぜ「アスタブリード」を作ろうと思ったんですか。
nal先生在这里应该算是比较年轻的了,nal先生为什么会想要制作「Astebreed」呢?
nal
 僕はそれまで、シューティングってシューターとかすごいこだわりがある人たちが集まっている「コアなジャンル」というイメージがあって。「そういえば入門用のシューティングがないな」と感じていたんです。だから今までシューティングを遊んでいない、ライトな人たちにとっての「入門用シューティング」を作れればいいなと。それが最初のコンセプトです。

 シューティングはもともとアーケードから始まっているせいか、それを今でも引き継ぎすぎているような気がします。だから「アスタブリード」は家庭用シューティングの文脈をベースに、意図的にFPSとか洋ゲーとか今の最新ゲームの要素をなるべく入れてみようと。で、入れた結果……めちゃくちゃつまんなくなって(苦笑)。
 我在此前,一直觉得射击游戏是射击游戏爱好者之类的非常讲究的人聚在一起的「核心的游戏种类」。我觉得「说起来好像没有入门用的射击游戏」。所以我觉得要是能面向迄今为止没玩过射击游戏、轻度的玩家制作一个「入门用射击游戏」就好了。这就是最初的游戏概念。

 射击游戏可能因为原本是从街机发源的,感觉现在也在过于拘泥于这个传统。所以「Astebreed」就以家用射击的口号为基础,故意尽可能加入了FPS、西方游戏等等当今最新游戏的要素。作为结果……变得超级无聊(苦笑)。
众人
 (笑)。
 (笑)。
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「アスタブリード」はアーケードとは違う文脈から「入門用シューティング」を目指した
「Astebreed」从与街机不同的角度力图成为「入门用射击游戏」
nal
 一回それで全て作り直しました。結局、普通のシューティングがやっぱ面白いなあと。PS4への移植でも、標準でコントローラーに右スティックがついてるからそれを使えるようにしたら、自機があまりにも強くなりすぎて敵配置も全部変えないといけなくなって。担当者が全部やってくれてなんとかなったんですけど。
 所以中途完全推翻重来了一次。结果发现,还是普通的射击游戏有意思。在移植PS4的时候,因为手柄默认有右摇杆,就让右摇杆也可以使用,结果导致自机变得过强,不得不重新配置敌人。负责人帮我们做了全部的工作,所以算是有惊无险。
木村
 「アスタブリード」は新世界を見た感覚があった。メカなんだけど、機体に魂が乗っているようなところとか、なんかいちいち設定を込めてあって。いろんなことを考えながら遊ぶわけですよ。ストーリーを読んでいる感が強いのに、並行してゲームを展開させて大丈夫なんだ! と思って。
 「Astebreed」给我一种看到了新世界的感觉。虽然是机甲,但是机体中有着灵魂等等,游戏中融入了很多设定。这样玩的时候就会思考很多事情。明明有一种强烈地观看剧情的感觉,在此同时让游戏也并行展开原来也是没问题的!让我不由得这么想。
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ゲームとストーリーが同時進行する「アスタブリード」 ※公式サイトより
游戏与剧情同时进行的「Astebreed」 ※摘自官方网站
nal
 (シューティングは)バックストーリーが重要だな、とは思ってます。でも見せ方としては失敗していて、普通のストーリーの書き方をして普通にしゃべらせると、尺が足りないんですよ。僕はシューティングは1ステージ1分半くらいがちょうどいいなと思っているんですが、1分半ってボイス入れたら全然ストーリーを語れないんです。しかもゲームを遊びながらだと、キャラ同士の掛け合いもゆっくり聴けない。

 今風のゲームを意識したつもりだったんですけど、参考にしたゲームをあらためてちゃんと見てみると、FPSとかでもバトル中はそんなに大したことはしゃべっていなくて、重要な話はバトルが終わって次の戦場へ移動する間とかに挟むようにしてる。だからシューティングをやってる後ろでキャラがたくさんしゃべるのはホントはよくないのかもしれないと思いました(笑)。ただ、そこを逆に評価してくれるユーザーさんも結構多くて、複雑な気持ちですね。
 我觉得(射击游戏的)背景故事还是很重要的。不过作为展现方式这其实是失败的,因为如果按照普通写剧情的方式让角色说话,关卡的长度并不够。我觉得射击游戏一关大约1分半左右是刚刚好的,但如果加入了语音,1分半完全讲不了什么剧情。而且玩着游戏,也没法认真地听角色之间的对话。

 我自己是特意参照了当今风格的游戏,但我仔细看过我参考的游戏之后,发现就算是FPS在战斗中也不会说太多话,重要的故事都夹在战斗结束前往下一个战场之间等等。所以我觉得在射击游戏进行过程中角色在背景中说很多话其实是未必好的(笑)。不过,也有很多玩家赞赏这一点,我的心情有些复杂。
木村
 散々ダメージを受けたところでイベントシーンに入ると、イベントの間に自機のシールドが回復していくじゃない。あれが大好きで、回復できてほっとする気持ちと、イベント音声を聴けるうれしさが重なるのが面白いと思って。
 受到很多伤害之后进入剧情场景,在剧情中自机的Shield不是会逐渐回复吗。我非常喜欢这个部分,感觉能够回复的放松的心情加上能够听到场景对话的喜悦,是非常有意思的。
nal
 そこはうまくいったところですね。見せ方で意識したのは、メガCD版の「シルフィード」でした。画面のスクロールがとにかくかっこよくて。
 这算是成功的一点。展现方式我参考的,是Mega-CD版的「银星战将」。画面的滚动非常帅。
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「シルフィード」(ゲームアーツ/1993年)※YouTubeより
「银星战将」(GAME ARTS/1993年)※摘自YouTube
ZUN
 「シルフィード」も「アスタブリード」も、見せたい部分以外をそぎ落としてるから、世界がとがって見えるんですよね。「BLACK BIRD」もそう。面白くて売れてるゲームにはそういうところがあって、逆に面白くないゲームは変なところを作りすぎている。
 不论是「银星战将」还是「Astebreed」,都将想展现的部分以外的地方去掉了,使得世界看起来非常独树一帜。「BLACK BIRD」也是如此。好玩而且卖得好的游戏都有这样的特点,反而不好玩的游戏太拘泥于制作奇怪的地方了。
nal
 演出の部分で言うと、「東方」は会話シーンで進行を止めてますよね。そこが一番違うと感じました
 说到演出效果的部分,「东方」在对话场景中会停止游戏进行。我觉得这里是最不一样的。
木村
 「東方」はよくできてるよね、付いてくるテキストと中で出てくるテキストを両方読むと、「こういうことだったんだ!」と合点がいく。「BLACK BIRD」は今回、「テキストは書かない」って冒頭で決めたんです。言葉のないコマ撮りアニメみたいなのをやりたかったから。でも、今はテキスト入れてもよかったかなって思ってる(笑)。さすがにボスの名前は出しちゃった。
 「东方」做得真不错。同时阅读附赠的文本和游戏中出现的文本,就会让人觉得「原来是这样!」。「BLACK BIRD」这次从一开始就决定「不会写文本」。因为我想制作一个类似没有对白的定格动画一样的东西。不过,现在我反倒觉得要是加入文本说不定也不错(笑)。不过BOSS的名字我还是加进去了。
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唯一「出しちゃった」というボス名(あとステージ名も表示される)
唯一「加进去」的BOSS名(此外关卡名也会显示)
ZUN
 僕はテキストあってもいいと思いましたよ。ボスの名前出すんだったら、もうちょっと説明があってもよかった。
 我觉得有文本也不错。既然都把BOSS的名字放出来了,我觉得有点说明也不错。
堀井
 いやいや! 画面内に情報がいっぱいあって、あとは黙して語らず、それで触れてみたくなる、あれがいいんですよ!
 不不!让画面中充满信息,之后就沉默不言,让人有种去了解的欲望,这样是最好的!

「卷轴」中有着原初的乐趣

「スクロール」には原初の楽しさがある
「卷轴」中有着原初的乐趣
——
一般的に、シューティングは1面を派手に、というのがセオリーですよね。「BLACK BIRD」は1面がセピア調で地味なのにちょっと驚きました。
一般来说,射击游戏把1面制作得华丽算是基本方针。「BLACK BIRD」的1面反而是以褐色为主色调,非常朴素,让我有些意外。
木村
 それには意味があって、1面から3面は庶民の世界で、4面は貴族の階級の世界だから。庶民の世界から始まって、やがて貴族の世界を滅ぼしに行くゲームなんです。
 这是有意义的,因为1面到3面是庶民的世界,4面是贵族阶级的世界。这是从庶民的世界开始,最终去毁灭贵族世界的游戏。
BLACK BIRD对谈39.jpg
それまでのステージとは一転、急に真っ白な世界が広がる4面
与之前的关卡大为不同,突然呈现洁白的世界的4面
木村
 海外のユーザーでズバリ言い当てた人がいるんだけど、僕は世の中の権力が嫌いなんだと思います。だからそういう権力批判みたいなところもあって、例えばでかい観覧車のボスを攻撃していくと中から最後ネズミが出てくるんだけど、「どうせ偉そうな車とか乗ってるやつも中身はネズミみたいなもんなんだろ?」っていう……自分で説明するの恥ずかしいからこれくらいにしよ(笑)。
 海外的玩家有人一针见血地指出过,我觉得我可能讨厌世间的权力。所以也有这种批判当权者的一面,比如说攻击巨大的摩天轮BOSS,最后会从里面出现一只老鼠,这里面有着「反正那些开着豪车的人本质也和老鼠差不多吧?」的含义……我自己说明这个有点太羞耻了,就说这些吧(笑)。
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観覧車のようなボス「パレードン」
如摩天轮一般的BOSS「PALADON」
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外側を破壊していくと最後にネズミが出てくる
破坏外围最终会出来一只老鼠
——
シューティングってスコアを稼ごうとすると反復して遊ぶことになるんですけど、遊ぶたびにいろんな発見があるゲームですよね。
射击游戏为了刷分会反复去玩,而在反复玩的过程中又总会有新的发现。
木村
 あと短いでしょ、このゲーム。これは開発の冒頭から短くしようと考えてました。スコアアタックをするようになったら、長々とプレイするよりも短く繰り返して短く終わりたい。早くクリアした方が点数が高くなる、その方がいいと考えたんです。プレイ時間も、昔ならみんな「10時間ほしいよね」とか「1週間遊べた方がいいよね」とか言うんだけど。
 而且这游戏很短吧。从开发一开始我们就决定要制作得很短了。要想刷分的话,比起漫长地玩还是更想简短地重复并简短地结束。越快通关分数越高,我们觉得这样是更好的。虽然关于游戏时间过去人们都说「希望有10小时」「要是能玩一周就好了」之类的。
ZUN
 その1プレイが短いところがいいんですよね。僕もそう思うんですけど、でも、多くの人はそう思ってない(笑)。
 每玩一次所需时间很短是很好的。虽然我也是这么想的,但是大多数人不这么想(笑)。
nal
 シューティングちゃんと遊ぶ人にとっては短い方がいいですよ。
 对于认真玩射击游戏的人来说,还是短一点更好。
堀井
 1プレイが短くても、結果として累計256時間遊んでしまいました! となるほうが楽しいですよね。
 就算玩一次的时间很短,但到头来累计玩了256个小时!这种感觉更欢乐。
木村
 でもそういう「短くても反復して遊べるのがいい」って方向に傾いていかないと2000円でゲーム売れないんですよ。
 不过要是不选择「虽然很短但也能反复去玩」,就很难以2000日元卖游戏
——
「BLACK BIRD」は1周だいたい20分くらいですね。
「BLACK BIRD」通一次关大概需要20分钟左右。
木村
 ノーマルモードで初心者がゆっくりやると30分くらい、スコアを稼ごうとすると1面3分くらいがボーナスがつくラインなので、3分3分3分3分で、ボスを入れるとそれくらいになるのかな。
 新手慢慢玩普通模式大概是30分钟左右,要想刷分的话每一面3分钟左右是附加分的限度,3分、3分、3分、3分,算上BOSS大概是那么长吧。
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「BLACK BIRD」はあえてプレイ時間を短くした
「BLACK BIRD」特意将游戏时间制作得很短
——
ZUNさんの「東方」は、どうやって時間を決めていますか。
ZUN先生的「东方」是如何决定时间的?
ZUN
 1面あたり何分くらい、というのは考えていて、後半ほど長くなります。最初の方は1ループ1分程度でボスが出てすぐ終わる。4面は長くして6面は短くする、とか。僕の中でそういう盛り上がりの感覚があって、全部通してみると大体30分か40分くらい。

 人間がその世界に入れる、入って飽きないギリギリの時間がこれくらいで、これを過ぎると多分集中力が途切れるんです。あと、これ以上は長すぎるけどこれ以下では味わい足りない、みたいな感覚も自分の中にあって、大体1分あればなんとか盛り上げられる。初めて30秒でサビが来て、曲がループするあたりからボスを出してボスの曲に変えるとか、そんな感じで音楽に合わせてステージの長さが決まってくる。
 我会思考每一面需要多少分钟,越到后面时间越长。最开始是一个循环一分钟左右BOSS就会登场,然后立刻结束。4面会比较长,6面会比较短,等等。在我心中有这种起伏的感觉,全部算下来大约30分钟到40分钟左右。

 人融入进这个世界,而又不厌倦的时间最多就是这种长度,超过这个时间人的注意力就会下降。此外,我心中也有“比这更长就过了但是比这更短又内涵不足”这样的感觉,基本上只要有1分钟就能让场景热烈起来。首先过30秒来到曲子的副歌部分,从曲子开始循环的地方开始让BOSS出现,改成BOSS的曲子等等,以这种感觉配合音乐决定关卡的长度。
木村
 ステージの話で思い出したんだけど、子供のころ、ノートとかに妄想で自分だけのシューティングの画面とか書いたりしなかった?
 说到关卡我想起来了,小的时候你有没有在笔记本上根据妄想画过属于自己的射击游戏的画面?
ZUN
 マイ「グラディウス」を書きましたね(笑)。
 我曾画过属于我自己的「宇宙巡航机」(笑)。
——
僕も「R-TYPE」みたいなゲームの妄想イラスト書いたりしてました。
我也曾经画过「异形战机」这种游戏的妄想图。
木村
 細長い紙とかに横長の地図や世界を描いて、巻物みたいにして遊んだりね。紙を引っぱっていくと、次から次へと新しい世界が見えてくる。それだけでもう面白いわけですよ。そういう原初的な楽しさがあるよねシューティングって。
 在细长的纸上之类的地方画出横向的地图或世界,像卷轴一样玩。将纸拉开,就能看到一个又一个新世界。光是这样就已经很有趣了。射击游戏真是有这种原初的乐趣。
堀井
 スクロールの語源がまさに巻物(Scroll)ですからね。
 毕竟卷轴滚动的语源正是卷轴(Scroll)
BLACK BIRD对谈43.jpg
「スクロール」自体に原初的な楽しさがあると語る木村さん
认为「卷轴」本身就有着原初的乐趣的木村先生
ZUN
 シューティングの強制スクロールの良さって、長く生きていれば先が見られるところなんですよ。自分はゲームの説明に「死ななければ先に進める」って書いてます。倒せなくてもボスは勝手に自爆して去っていきますしね。
 射击游戏的强制滚动的好处,就是活得越久越能看到前面。我自己在游戏的说明中会写「只要不死就能前进」。就算不击败BOSS,BOSS也会擅自自爆而离去。
——
確かに、他のジャンルは何かしないと進まないものが多いけど、シューティングは生き残ってさえいればその時間分だけ先が見られる。
确实,别的游戏种类很多如果不做点什么就无法前进,但射击游戏只要生存下去就能看到相应时间的展开。
ZUN
 そうすると積極的に撃ち込みにいくゲームよりも、避けているゲームの方が(ジャンルとしては)合うんです。だから弾幕ゲーになっていく。
 这样一来比起积极去射击的游戏,躲避的游戏更符合(这个游戏种类)。所以会逐渐变成弹幕游戏。

「东方Project」为何能够收获如此大量的人气

「東方Project」はなぜここまでの人気を獲得できたのか
「东方Project」为何能够收获如此大量的人气
——
シューターの間では「弾幕」は是か非か、といった議論もしばしば起こります。このあたりはどう見ていますか?
在射击游戏爱好者之间也常常会发生「弹幕」的是非之争。对于这一点您怎么看?
ZUN
 弾幕がなかったら、それこそシューティングはもう終わってますよね。
 要是没有弹幕,射击游戏才是早就完了。
堀井
 ゲーセンで「虫姫さま」のウルトラモード(※)が発見されたころは、普段シューティングを遊んでない人でも「ついに真ボスが倒されたらしいよ」って盛り上がったりしてたね。次はどれだけ難しいのが遊べるのかと期待していた時期はあった。
 在游戏厅发现「虫姬」的Ultra模式(※)的时候,很多平时不玩射击游戏的人也在热烈地讨论「听说真正的BOSS终于被击败了」等等。有一段时间人们都在期待接下来能玩到多么难的游戏。
※ただでさえ難しい「虫姫さま」だが、隠しコマンドを入力することで、さらに難しい「ウルトラモード」が出現する。稼働開始当初は公表されていなかった
※「虫姬」原本已经很难了,但通过输入隐藏指令,会出现更难的「Ultra模式」。游戏上线当初并没有公开这一点
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「虫姫さま」(ケイブ/2004年) ※公式サイトより
「虫姬」(CAVE/2004年) ※摘自官方网站
木村
 でも弾幕シューティングの時代が来たときに「ああ、もう俺の能力だとこれはクリアできない」って振り落とされた気がした。画面に弾幕が広がってきたときに、「ああもう世界を見ている暇はないんだ、弾を見なきゃいけない」ってなったのがツラかった。
 不过当弹幕射击的时代来临的时候,我就觉得「啊,以我的能力这个已经通关不了了」,感觉被丢下了。当画面充满弹幕的时候,我就觉得「啊,已经没有闲暇去看世界了,必须要看子弹」,觉得非常痛苦。
ZUN
 本当のことを言うと、弾幕のほうが難易度は低いんです。難しく見えるだけで。
 说实话,弹幕的难度其实更低。只是看起来难而已。
堀井
 360度全方位に弾が撃たれていても、自分に関係があるのはせいぜい90度の範囲ですからね。
 毕竟就算子弹向360度全方位发射,与自己有关的也就是其中90度的范围而已。
ZUN
 「東方」を作り始めたころはまだ「弾幕」っていう言葉はなくて、でもなんとなく弾幕が流行ってくる兆しはあって、少しずつ敵の弾は多くなってきていた。これはもう敵弾を多くしたほうが面白いよね、と思って。

 ただ、「東方」を出したころはまだ、多くのシューターは弾幕を嫌ってました。私も弾幕がシューティングにとって良い方向に行くとはあまり思っていなくて、あくまで弾幕という邪道なシューティングがある、私はそれが好きだからやってる、という感覚だった。
 我开始制作「东方」的时候还没有「弹幕」这个词,不过已经有了些弹幕会流行的预兆,敌人的子弹变得越来越多了。我就觉得,可能把敌方的子弹弄得更多一点会更有趣。

 只是,在刚出「东方」的时候,还有很多射击游戏爱好者讨厌弹幕。我当时也没怎么觉得弹幕对射击游戏来说是一个好的方向,只有着“只不过有一种名为弹幕的邪道的射击游戏,而我只是因为喜欢这个才在制作而已”这样的感觉。
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「弾幕がなかったらシューティングは終わっていた」とZUNさん
ZUN先生说,「要是没有弹幕射击游戏就完了」
木村
 今のシューティングでは弾幕シューティングが完全にメジャー側にいるよね。そのうえでさらにどう弾幕を工夫しようか、みたいなことになってる。
 在现在的射击游戏里弹幕射击已经完全是主流了。人们都在想在此之上该如何进一步设计弹幕。
——
「BLACK BIRD」はその中では珍しく、弾幕に行かなかったですね。ラスボスだけ少し弾幕っぽい攻撃がありますが。
在这种潮流之中「BLACK BIRD」则罕见地没有选择弹幕。虽然只有最终BOSS有一点类似弹幕的攻击。
木村
 自分が好きなシューティングの要素を入れていっているのに弾幕がないのはどうかなと思って、弾幕シューティングを作ったことのある若手に実装してもらいました。ただ、ラスボス前までは弾幕要素はないですね。スクロールが一方向じゃないから、右から避けられない攻撃が来たら、左に逃げればいい。追い詰められても弾のスキマをかいくぐらなくていいから、初心者には優しいはずです。
 我觉得明明加入了自己喜欢的射击游戏的要素,没有弹幕也说不过去,所以就请有弹幕射击游戏制作经验的年轻人加入了这个元素。只是,在最终BOSS之前并没有弹幕元素。因为画面滚动并不只朝一个方向,要是从右边来了避不开的攻击,只要逃到左边去就好了。就算被逼到绝境也无需穿过子弹的间隙,对于新手来说应该是比较温柔的。
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どことなく「東方」へのオマージュがうかがえるラスボスの弾幕攻撃
总能看出一些向「东方」致敬成分的最终BOSS的弹幕攻击
木村
 そういえば弾幕の話じゃないんだけど、1面から放物線弾を出すのはダメだって、シューティングに慣れている人からはすっごい言われた。初心者には難しすぎるって。
 说起来离开弹幕这个话题,擅长射击游戏的人都在跟我强调,不要在1面就使用抛物线子弹。说是对新手来说太难了。
ZUN
 横スクロールでネックになるのが「上下がある」ということなんですよ。それを生かしてしまうと難しくなる。だから横スクロールは弾幕向いてないんですね。
 横版射击很容易成为瓶颈的就是「有上下」这一点。要是活用了这个特点游戏就会变难。所以横版卷轴游戏并不适合做弹幕。
木村
 弾幕みたいにたくさん弾を撃ってくるわけじゃないから、(放物線弾を)出してもいいかなと思ったんだよね。
 我是觉得因为并没有像弹幕那样射出很多子弹,所以弄一点(抛物线子弹)也没问题。
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飛び方がいやらしい放物線弾(これは2面)
飞行轨迹非常难受的抛物线子弹(这是2面)
ZUN
 でも放物線弾を出さないと、せっかく横シューティングにした意味がないからね。世界感を考えたらそれでいいんです。あとは難易度で調整すればいいだけの話で。
 不过要是不弄抛物线子弹,就没有特意采用横版射击的意义了。考虑到世界观,这样是可以的。剩下的只要通过难度进行调整就好了。
——
これはZUNさんにも、みなさんにもお聞きしたいんですが、「東方」がここまでの人気を獲得できたのってなぜだと思いますか。
我想对ZUN先生以及其他人提问,各位为什么觉得「东方」会收获如此众多的人气?
堀井
 僕が最初に「東方」を知ったきっかけは、渡辺製作所(※)のなりたさんがブログで褒めてたことだったよ。
 我最开始听说「东方」的契机,是渡边制作所(※)的narita先生在博客上称赞这个游戏。
※2003年まで活動していた同人サークルで、「THE QUEEN OF HEART」や「MELTY BLOOD」などの対戦格闘ゲームをリリース。「MELTY BLOOD」は後にアーケードや家庭用でもリリースされた
※在2003年之前活动的同人社团,发布了「THE QUEEN OF HEART」和「MELTY BLOOD」等格斗游戏。「MELTY BLOOD」之后也在街机和家用机上发布
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MELTY BLOOD(渡辺製作所/2002年)※[www.typemoon.org/melt/ TYPE-MOON公式サイト]より
MELTY BLOOD(渡边制作所/2002年) ※摘自[www.typemoon.org/melt/ TYPE-MOON官方网站]
ZUN
 「東方紅魔郷」の体験版を出したころでしたね。当時、あそこで同人ゲームが紹介されるというのは重要だったんですよ。
 那是我出了东方红魔乡体验版的时候。当时,同人游戏能够在那里得到介绍是很重要的。
木村
 僕がZUNさんと初めて会ったのって2013年ごろで、「東方」ってどんなゲームなの、って周りのみんなに聞いて教えてもらったの。そのころは「ニコニコ動画」の盛り上がりと「東方」の盛り上がりがまさに同時に起こっていて、1つのゲームが何かのシステムを奪ってしまうということがとにかく衝撃で。

 で、その現象がなぜ起きているか考えたら「キャラクターだな」と。シューティングを遊んでない人たちでも、キャラクターで喜んで遊べる状況を作れたのが大きい。どんなアニメでも漫画でも、これほど二次創作されるというのはなかった。
 我和ZUN先生初次相遇是在2013年左右,我问了周围的人「东方」是什么样的游戏,他们就告诉了我。当时niconico动画和「东方」的兴盛正好是同时发生的,一个游戏能够占据某种系统让我感到非常震撼。

 然后,我想了想为什么会发生这种现象,觉得「果然还是角色」。就算对于平时不玩射击游戏的人来说,也能因为角色高兴地去玩这个游戏,能够创造这种局面是很重要的。不论是什么动画还是漫画,都没有被这样大量二次创作过。
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ニコニコ動画では今でも「東方」が独立したサブカテゴリーになっている
在niconico动画至今「东方」也作为一个独立的子分区存在
ZUN
 そこは僕も理由は分かっていて、なぜキャラクターが広がっていくかというと、絵だけではなくて、弾幕とか音楽とかも含めて、1ステージ丸ごと使ってキャラクターを表現しているからなんです。だから私も弾幕を頑張って作る。キャラクターを魅力的にすることとゲームを面白くすることがイコールなんです。
 我也知道个中缘由,为什么角色会得到推广,是因为不只是画,而是包含弹幕和音乐等等,一整个关卡全部都在表现角色。所以我也会努力制作弹幕。让角色充满魅力和让游戏变得好玩是可以画上等号的
木村
 ちゃんと狙ってそこを作り込める力がすごいな!!

 それにしてもいつも思いますが、ZUNさんに感じるのは「地道さ」なんですよ。ゲームって机でPCに向かって作ってるのが全てで、それを集中してやれる人って実はそんなにいない。それをZUNさんはたった一人でやって、成功している。「地道力」がすごい人なんです。要は「努力」の人です。
 能够下意识地去这样精心制作的能力,真厉害!

 不过我一直都觉得,我从ZUN先生身上能够感受到的是「踏实」。游戏终究只是坐在桌前对着PC制作,能够集中精力这样做的人其实并不多。但是ZUN先生只凭他一个人就能做到这一点,而且收获了成功。他是一个「踏实性」极强的人。说到底,就是一个「努力」的人。

射击游戏是「开发者能够自己玩」的种类

シューティングは「開発者が自分で遊べる」ジャンル
射击游戏是「开发者能够自己玩」的种类
——
ZUNさんの「長く生きていれば先が見られる」という発言であらためて感じたんですが、シューティングってこれ以上ないくらい要素をそぎ落としたシンプルなジャンルですよね。それがこんなにもファンや開発者の心をざわつかせるのは何なんでしょうか。
我听了ZUN先生「只要活得久就能看到前面」这句话又进一步觉得,射击游戏真的是将不必要的元素剔除到了极致的精简的游戏种类。射击游戏能够如此撼动爱好者和开发者的内心是因为什么呢?
木村
 僕は子供のころからシューティングに憧れていたから、「BLACK BIRD」を作ってテレビの大きな画面に出した瞬間は、やっぱりこみ上げるものがありましたよ。ただ一つ言わせてほしい。シューティングは簡単に作れるってみんな言うけど……簡単じゃなかった!
 我从小就对射击游戏有着憧憬,所以制作完「BLACK BIRD」让它显示在电视机的大屏幕上的时候,心中真是百感交集。我就想说一句话。大家都说射击游戏制作起来很简单……其实一点都不简单!
ZUN
 いえ簡単ですよ、リソースは少なくて済むから(笑)。ただリソースを増やせば面白くなるというゲームではないから、そこは苦労します。
 不,还是很简单的,因为不需要很多资源(笑)。只不过这不是只要投入更多资源就会变好玩的游戏,所以在这里需要煞费苦心。
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「(そこまでリソースが必要でないから)普通は簡単」と総ツッコミを受ける木村さん
被所有人吐槽「(因为不需要那么多资源)一般来说制作起来很简单」的木村先生
堀井
 リソース少なくて済むのと、地形ありのシューティングでなければ、背景との当たり判定がいらないことが楽ですね。だから形になりそうなものがすぐできる。これが2Dアクションになると地形との兼ね合いでいきなり難しくなるから。ただシューティングはそこからが大変で、まとめようとするとあーでもないこーでもないと繰り返すことになる。
 除了不需要太多资源,只要不是有地形设定的射击游戏,不需要制作背景的判定也很轻松。所以很快就能成形。如果是2D动作游戏,因为需要和地形的互动,制作起来一下就很难了。不过射击游戏是之后制作起来很麻烦,想要归纳起来就会出现各种各样的不满之处。
ZUN
 格ゲーを作ろうとしたら立ち絵がないと始まらないし、RPGはストーリーもキャラも作らないといけない。シューティングは記号でも作れるから。そう考えると入り口は簡単ですよね。シューティングはゲーム作りの導入で、同時に究極でもあるんです。
 要是想制作格斗游戏,没有立绘就没法开始,RPG也得去设计剧情和角色。但是射击游戏只用符号也能制作出来。这样一想入门是很简单的。射击游戏是制作游戏的入门阶段,同时也是终极目标
堀井
 その点、同人界隈を見渡しても、なるさんの作るクオリティーはおかしい!
 从这个角度上说,纵观同人界,nal先生制作的游戏的质量也是高到离谱!
nal
 僕がシューティングを作り始めたのも、初めに敵の画像を出して、動かして、弾を撃つ、敵に当たって倒せる、これでゲームが成立するからでした。プログラムからゲームを作り始めると、シューティングに行きやすいんです。それで1本作り上げると、今度は他のシューティングを見る目が変わってくる。敵の編隊にもいろんな配置や出現パターンがあるんだなとか、この敵は攻撃前にこういう予兆があるんだなとか、細かいところが見えるようになる。

 数日前に「超連射68k」をプレイしたんですけど、めっちゃ面白くて、でもすごいシンプルなんですよ。背景もずっと一緒だし、敵の種類が多いわけでもなく、プレイヤーの攻撃もショットとボムだけ。でも敵の堅さとかが絶妙で、大型機を倒したときの気持ちよさが半端なくて。こんなにシンプルな要素しかないのに、面白いものと面白くないものが生まれる。そこがシューティングは奥が深いんです。
 我会开始制作射击游戏,也是因为只要最开始放一个敌人的图像,再让它动起来、射击子弹、被子弹命中而被击败,这样游戏就能成立。如果从程序开始制作游戏,就很容易变成射击游戏。而制作完一部射击游戏之后,对别的射击游戏的看法就会不一样了。会觉得“敌人的编队原来也有各种各样的配置和出现方式啊”“这个敌人在攻击之前会有这样的预兆啊”等等,能够看到细节的部分。

 我前几天玩了「超连射68k」,这个游戏超级好玩,但又超级简洁。背景一直都是一个样,敌人的种类也不多,玩家的攻击手段也只有射击和Bomb。不过敌人的血量等等都很绝妙,打败大型机的时候非常爽。明明只有这些简单的要素,却能诞生出有趣和无聊的作品。在这一点,射击游戏是很深奥的。
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超連射68k(ファミベのよっしん/1995年)。もともとはX68000用にリリースされた同人シューティング
超连射68k(FamiBA的Yosshin/1995年)。原本是在X68000上发布的同人射击游戏
ZUN
 あとシューティングが他のゲームとちょっと違うのは、開発者が自分で遊べることなんです。テストプレイで自分が遊んで楽しいと思えるまで調整したり、クリアできなかったらクリアできるまでやったりして、結果、それがユーザーが遊んで面白いものになる。「作ってる人が楽しむ」イコール、それが「ユーザーが楽しめるものになっている」はずなんです。
 然后射击游戏和其他游戏稍有不同的地方是,开发者可以自己去玩这个游戏。在试玩的过程中调整到自己玩着开心为止、要是没能通关就玩到可以通关为止等等,结果,制作出来的游戏玩家玩起来也很好玩。「制作的人开心」也就应该等同于「游戏也能让玩家开心」。
nal
 それはありますね。
 是这样。
——
M2は「移植」なのでまたちょっと事情が違うと思うんですが、シューティングにこだわる理由ってどのあたりなんでしょう。
M2主打「移植」,所以可能又有不同的理由,为什么会执着于射击游戏?
堀井
 俺たちが面白いから「バトルガレッガ」出そうぜ! ってなるわけじゃないですか。そこは同人やインディーの皆さんとなんら変わらないですよ。シューティングが好きだし面白いからやろうぜ、というだけ。

 いまだにシューティングが作られている理由は多分すごいシンプルで、「みんな好きだから」。あとはやっぱり、ZUNさんがおっしゃったように「一人で納得いくところまで突き詰められるゲームジャンル」ってなかなかないんですよ。そこはシューティングのいいところです。
 因为我们觉得好玩,所以就会决定“出「空战之路」吧!”这一点和同人、独立的各位都是一样的。因为喜欢射击游戏,而且射击游戏很好玩,所以就去做,仅此而已。

 我想现在还有人制作射击游戏的理由其实应该很简单,那就是「因为大家都喜欢」。然后就是像ZUN先生说的那样,很少有能够「钻研到自己满意为止的游戏类型」。这是射击游戏的好处。

射击游戏的爽快感与性冲动有关?

シューティングの気持ちよさはリビドーと結び付いている?
射击游戏的爽快感与性冲动有关?
ZUN
 あと僕が縦スクロールシューティングばかり作るのは、縦のほうが自分が撃っているように感じるんですよ。横シューティングは画面にあるものを自分で操作しているイメージなんですが、縦は自分が乗っているイメージ。
 然后我只制作纵版卷轴射击游戏的原因,是因为纵版更有自己在射击的感觉。横版射击是自己在操作画面上的东西的感觉,但纵版则是自己在里面的感觉。
木村
 縦スクロールシューティングって上に向かってスクロールしていくから、上に撃つじゃないですか。それは人間のリビドーと合体してると思うんですよ。感覚的にはもう、男のゲームですよね。
 因为纵版卷轴射击是向上滚动的,所以不都要向上射击吗。我觉得这一点是和人类的性冲动合体的。感觉上这就是男人的游戏。
ZUN
 僕もそう思います。撃って気持ちいい。
 我也这么觉得。射起来非常爽。
木村
 敵が流れてきて、タタタタタ、とやっつけて、アイテムが出たりする。その感じ方が違うんじゃないかって、男子と女子では。
 敌人冲过来,哒哒哒哒哒,把他们都打败,随后会掉落道具。我觉得男生女生对这个的感受是不一样的。
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なんでそんなに楽しそうなんですか
为什么看起来这么兴奋
堀井
 この話、どう絡んでいいか難しいけど絡みたいネタではある!!
 这个话题,虽然不知道该怎么插嘴,但又很想插嘴!!
nal
 (困った顔で沈黙を守っている)
 (无奈地沉默不语)
ZUN
 「東方」を出した最初のころは、「弾幕は18禁だから」とずっと言ってました。冗談っぽく言ってたけど、エロと結びついているんですよ、感覚としては。
 我刚开始出「东方」的时候,一直都在说「弹幕可是18禁」。虽然听起来像是开玩笑,但在我的认知里,弹幕和色情是联系起来的。
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東方シリーズでは毎回「※このゲームには過激な弾幕シーンが含まれております」「小さなお子様や、弾幕アレルギーの方はアレしてください」という注意書きがある ※「東方紺珠伝」公式サイトより
东方系列每次都有「※本游戏还有过激的弹幕场景」「小孩子与对弹幕过敏人士请那个」的注意事项 ※摘自「东方绀珠传」官方网站
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これを貼れと言われた気がした(YouTubeより、「虫姫さま ウルトラモードノーミスALL【XBOX360】」
感觉有人在告诉我需要放上这个(摘自YouTube,「虫姬 Ultra模式No Miss ALL【XBOX360】」
木村
 作りたくなるのも遊びたくなるのも、もしかしてゲームの歴史とか関係なく、人間の本能とかに根ざしてるのかもしれない。ちょっと先の世界を見たいとか、撃ち込んで気持ちいいとか。
 会想制作以及会想去玩射击游戏,说不定和游戏的历史之类无关,而是根源于人类的本能等等。想看看再往前的世界、射起来很爽等等。
堀井
 本能チックな。
 本能的感觉。
木村
 「R-TYPE」とかがタメ撃ちシステムとかを導入した根源にはそれがあるのかも。
 「异形战机」之类的游戏会引入蓄力射击系统,可能就根源于这个。
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R-TYPE(アイレム/1987年)※YouTubeより
异形战机(Irem/1987年)※摘自YouTube
ZUN
 性的というかもっとシンプルに、生物として楽しい、本能として楽しいみたいなものがきっとあるんです。だからゲームとしては原始的で、押してなんか気持ちいいものが出たよ、爆発した! バーン! みたいのがシューティングの良さなんです。
 一定是有性欲,或者更简单的,作为生物的快感、作为本能的快感在里面。所以作为游戏非常原始,按一下就会出来很爽的东西,炸了!砰!这种感觉就是射击游戏的好处。
木村
 直結してるよね、感覚と。到達して気持ちよくなるとか、やっつけて気持ちよくなるというのが短い時間の中にいっぱい起こる。そう考えると「BLACK BIRD」は男性的な印象が薄いかもしれない。なぜなら一直線にスクロールしないから。
 是和人的感知直接联系起来的。到达一个极致感到舒爽、打败敌人感到愉悦这种事情在短时间内会大量发生。这样一想,「BLACK BIRD」可能男性的印象更淡一些。因为并不会直直地滚动。
——
周囲の反応を見ていると、「BLACK BIRD」は女性プレイヤーがけっこういますね。
看周围的反应,感觉「BLACK BIRD」有不少女性玩家。
ZUN
 シューティングのどこを楽しむかが男女で違っている気もします。女性はキャラクターや世界観、この先どうなっていくのかみたいなところを楽しむ人が多くて、男性はシステムを理解して敵の攻撃を避けたり、スコアを稼いだりするのを楽しむイメージがある。クリアを目指ならどっちも楽しめる。
 我觉得享受射击游戏的什么地方也有男女的差异。很多女性享受角色、世界观与剧情发展,而男性则有享受理解系统的过程、躲避敌人的攻击和刷分等等。想要通关,两者都是可以享受的。
堀井
 シューティングの自機にメカが多かったのって、インベーダーの砲台から始まってるんだよね。でもだんだん売上が下がっていくとメーカーもいろいろ考えるようになって、人がそのまま空飛んだりするようになる。ケイブの「デススマイルズ」とかめちゃめちゃ売れてるんだけど、そのへんも示唆的かもしれない。
 射击游戏的自机会有很多机械,想来是从太空侵略者的炮台开始的。但是销量越来越低之后厂商也开始进行各种各样的思考,变成了人会直接在天上飞。CAVE的「DEATHSMILES」等等卖得非常好,可能也体现了这一点。
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デススマイルズ(ケイブ/2007年)※画像はXbox 360版 ※公式サイトより
DEATHSMILES(CAVE/2007年) ※图像为Xbox 360版 ※摘自官方网站
木村
 自分にとっては「ファンタジーゾーン」も「セクションZ」も、異世界で人間とか変な生き物が飛んでるからファンタジーなんだよね。「ゼビウス」や「グラディウス」も自機は飛行機だけど、ピラミッドとか地上絵とか出てきたり、太陽からドラゴンが飛び出してきたりするから、ああいうのは僕にとってはRPGで異世界を歩いてるのと似た感覚がある。
 对我来说不论是「幻想地带」还是「Z基地」,都发生在异世界,人类和奇怪的生物都在天上飞,所以是奇幻题材。「铁板阵」和「宇宙巡航机」也是,虽说自机是飞机,但游戏里会出现金字塔和地画,也会从太阳里飞出一只龙,那种对我来说有着和在RPG里走在异世界相似的感觉
堀井
 「グラディウス」はモアイとか出てくるしね。
 毕竟「宇宙巡航机」里还会出现复活节岛石像。
nal
 そういう意味では、「アスタブリード」をアメリカのショーに出展したとき、女性で遊んでくれる人がすごく多かった。日本だとやっぱり男性が多いんだけど、向こうでは男女関係なく遊んでくれて。
 从这个角度来说,我拿「Astebreed」在美国的展会上出展的时候,有非常多女性来玩。在日本果然还是男性比较多,但在那边不论男女都会来玩。
ZUN
 アスタブリードはまさに人が飛んでるからね(笑)。
 Astebreed可真的是人在天上飞(笑)。

我们只是喜欢才在制作

ただ私たちが好きだから作ってるんです
我们只是喜欢才在制作
——
さて、そろそろ座談会も終わりに近づいてきました。最初の疑問に戻って、みなさんがなぜシューティングを作るのか、あらためてお聞かせください。
那么,座谈会也接近尾声了。回到最初的问题,各位为什么会制作射击游戏,请再谈一谈。
木村
 昔はそれこそ、頭の中に革命を起こしてくれるようなすごいシューティングがたくさん出ていた時代があって、あのころの記憶がある人たちは何かしら、自分のシューティングを作りたい衝動を持ってるんじゃないかな。それをどんな形にして出すかは、その時の自分の作家性やプロデュース力によるんだけど。
 在过去真的是有一段大量出现能让人在大脑中引发革命的很厉害的射击游戏的时代,我觉得有那时候的记忆的人,或多或少都会有一种想要制作属于自己的射击游戏的冲动。不过以什么样的形式表现出来,就要取决于一个人当时的作家性和制作能力了。
堀井
 僕は常々、みんながシューティングに熱狂するようになってほしいと思っていて、「BLACK BIRD」がシューティングを啓蒙(けいもう)してくれたらと期待しているんです。今までシューティングをやらなかった人も遊ぶ作品が出たという影響は間違いなくある。どうやったらシューティングを遊んでもらえるだろうかと考えていた自分がばかばかしくなるほどのインパクトですよ。
 我一直都希望大家能够对射击游戏陷入狂热,因此很期待「BLACK BIRD」能够对射击游戏进行启蒙。有一个作品能让至今不玩射击游戏的人也去玩,这毋庸置疑是有很大影响的。影响大到让一直都在冥思苦想怎样才能让更多人去玩射击游戏的自己感觉愚蠢的程度。
nal
 自分はシューティングが覇権だった時代を知らなくて、そこまでシューティングにこだわっているわけではないんです。「アスタブリード」もシューターに遊んで欲しいというよりは、普段他のゲームをやっている人にもシューティングに触れてみて欲しい、という感じで作ってました。ガチシューター向けに作り込まれたシューティングは既にあるわけで、そこはうちじゃなくてもいいと思っていて。

 「アスタブリード」は純粋なシューティングというよりはアクションシューティングなんですよ。PS4の新世代のシューティング、と評価いただくのはうれしいんですが、クロスイーグレットさんの「REVOLVER360 RE:ACTOR」とか、あっちの方が新世代シューティングではないかと感じていて。きちんとシステムができていて、グラフィックもキレイで、そのうえでちゃんとシューティングしてる。僕的にはあちらのほうが理想的だなと思っているんですけどね。
 我并没有经历过射击游戏称霸的时代,所以也并不是对射击游戏那么执着。我制作「Astebreed」,比起希望射击游戏爱好者去玩,更多还是“希望平时玩别的游戏的人也来接触一下射击游戏”这种感觉。面向狂热射击游戏爱好者精心制作的射击游戏市面上已经有了,感觉我们没必要做这个。

 「Astebreed」比起纯粹的射击游戏,更多是动作射击。很多人评价说这是PS4的新世代射击游戏,这让我很高兴,但我感觉Cross Eaglet的「REVOLVER360 RE:ACTOR」才更应该是新世代射击游戏。系统完成度很高,画面也很漂亮,而且射击游戏要素很浓。我个人觉得像这样才是理想的。
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REVOLVER360 RE:ACTOR(クロスイーグレット/2014年)※公式サイトより
REVOLVER360 RE:ACTOR(Cross Eaglet/2014年)※摘自官方网站
ZUN
 私は同人でシューティングを作り続けています。インディーは面白いゲームを作ることが目的ですけど、同人は作ってる自分が楽しいのが目的なんです。最悪、シューティングがこれから増えなくても自分が作れてファンが喜んでくれればいい。シューティングはただ私たちが好きだから作ってるんです。シューティングを作ってる人はみんな売れるジャンルだから飛びついたわけじゃないんだよ、というのは言っておきたい。
 我一直以同人制作射击游戏。独立是以制作有趣的游戏为目的,同人则是以制作游戏的自己感到开心为目的。就算最坏的情况是今后不会有更多射击游戏出现了,只要自己能够制作下去,爱好者感到开心就好。我们只是因为喜欢才在制作射击游戏的。我想说,制作射击游戏的人都不是因为这是一个卖得好的游戏种类所以才扑过来的。
堀井
 売上の可能性よりも、もっと大事なものに飛びついているんです。楽しいことをやりましょう!
 比起可能的销量,大家都是奔着更重要的东西来的。大家都去制作能让自己感到开心的事情吧!
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最後は全員で
最后全体合影

取材之后:作为巨大「同人」的射击游戏

取材を終えて:巨大な「同人」としてのシューティング
取材之后:作为巨大「同人」的射击游戏
 なぜ開発者はシューティングを作るのか。その答えは、ZUNさんが最後に言った「ただ私たちが好きだから作ってるんです」という言葉に集約されるように感じた。
 为何开发者会制作射击游戏?这个答案,笔者认为集中在ZUN先生最后所说的「只是因为喜欢才在制作」这句话。
 同人ゲームとインディーゲームは何が違うのか。しばしば議論される話題だが(多分作っている方は「どっちでもええわ!」と思っていそうだけど)、長年同人やインディーゲームを見てきた自分の結論としては、「本来の語源通り、『同好の士』にさえ届けばいいのが同人、もっと広い層に届けようとしているのがインディー」なのではないかと最近は考えている。
 同人游戏和独立游戏到底有什么不同?这是一个争论不断的话题(虽说制作的人大概觉得“哪个都无所谓!”),但作为长年观察同人和独立游戏的笔者的结论,笔者认为「正如原本的语源,只要献给『同好之士』就好的就是同人,想要传达给更广泛的群体的则是独立」
 その意味では、シューティングというジャンル自体が実は巨大な「同人」なのかもしれない。開発者は自分が作りたいものを作り、遊びたい人がそれを遊ぶ。今回、『シューティングゲームサイド』元編集長の山本悠作さんにインタビューをお願いしたのは、『シューティングゲームサイド』もまた、商業誌でありながら利益を度外視した“同人誌的”な雑誌だったからだ。ゲーム業界の歴史を振り返ってみても、ジャンル単位でここまで愛されている例は他にあまり聞いたことがない。
 从这个角度上来说,射击游戏这个游戏类型本身可能就是一个巨大的「同人」。开发者制作自己想制作的东西,而想玩的人则去玩。这次,我们请求『Shooting Gameside』的原总编山本悠作先生进行采访,也正是因为『Shooting Gameside』虽是商业杂志,却不顾利益,是一部“同人志一般”的杂志。回顾游戏业界的历史,也很少听说有一整个游戏类型会如此受人喜爱。
 確かに、かつての黄金期に比べればシューティングの市場は小さくなった。しかし、どれだけ市場が小さくなっても、「シューティングを作りたい」「シューティングで遊び続けたい」という開発者やユーザーの思いがあるかぎり、きっとこのジャンルは朽ちることなく生き残り続けるのではないか――座談会を終えて、そんなことをあらためて感じたのだった。(編集部)
 确实,比起过去的黄金时代,射击游戏的市场缩小了。但是,不论市场变得多小,只要「想要制作射击游戏」「想要继续玩射击游戏」这种开发者和玩家的思绪还在,这个游戏类型就一定不会凋零,一直存活下去——座谈会之后,笔者再次感受到了这一点。(编辑部)
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BLACK BIRDはNintendo Switch、Steam(Windows / Mac)で販売中
BLACK BIRD正于Nintendo Switch、Steam(Windows/Mac)上发售