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东方求闻口授/第四部分/中日对照
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第四部 嫌われ者の現状と行く末 | 第四部 被厌恶者的现状与将来 | |
—— | 地底は酷いところだった。ろくな妖怪も居ないし、暑いわ寒いわ湿気てるわで環境も最悪。容赦なく人間を殺しにかかってくるし……そう言えば、みんなは地底に行ったりした事があるのか? | 地底还真是可怕的地方呢。既没有什么正常的妖怪,一会热一会冷湿气也大,环境简直差到家了。还有那些会毫不留情地杀掉人类的家伙……话说回来,大家有去过地底吗? |
神子 | 地底にはまだ行った事がないけど、地底の住人らしい妖怪は見かけましたよ。 | 虽然我没有去过地底,但是见到过似乎是住在地底的妖怪。 |
白莲 | 何度か | 为了确认有没有东西忘在飞仓(*1)被封印的地方,所以去过几次地底。 |
神奈子 | 私は定期的に行ってますが。 | 我是定期会去一次地底的。 |
—— | ああ、そう言えばそうだったな。私が地下に行く事になったのも、本を正せばお前の所為だったな。 | 啊,这么说来的确是这样呢。我会到地底去,还不都是因为你的所作所为嘛。 |
神奈子 | てへ。 | 咳。 |
—— | 恨むぜ。 | 抱怨一下啦。 |
[神奈子から見た幻想郷の課題] | [从神奈子那里看来的幻想乡课题] | |
口を挟んで済みません。何故魔理沙さんが地底に行った理由に神奈子さんが関わってくるのでしょう。その辺教えて頂けませんか? | 抱歉让我打断一下。为什么魔理沙会到地底去的理由应该和神奈子没有关系才对啊。能否请教一下这其中的详情? | |
—— | おおビックリした、書記が急に喋るなよ。ええと、なんだったかな。地底で暴れていたのが神奈子だったからだっけ? | 书记你突然插话吓了我一跳呢。那个,要怎么说呢。好像说是神奈子在地底乱闹? |
神奈子 | 暴れてません。 | 才没有乱闹。 |
神子 | 確かに暴れてそう……。 | 的确是有点乱闹的感觉…… |
神奈子 | 何か? いや、幻想郷の未来の為に厄介者の地底を利用しようと考えていたのです。 | 什么?不是,那是为了幻想乡的未来,考虑利用一下累赘的地底而已。 |
神子 | 利用? | 利用? |
神奈子 | その前に、今の幻想郷で直近で危惧しなければいけない事ってなんだと思います? | 在这之前,你们觉得对于如今的幻想乡,最紧迫的最应当考虑解决的危机是什么? |
白莲 | うーん。食糧問題? 狭い閉鎖空間ですし……。 | 唔。粮食问题?因为毕竟是一个狭小的封闭空间…… |
神子 | 政治問題かな? 人心が乱れては直ぐに滅んでしまう。 | 是政治问题吗?人心不齐的话很容易灭亡的。 |
—— | ミレニアム問題か? なんか拙そうだし。 | 千禧年数学问题吗?我脑袋不怎么好。 |
神奈子1 | 違う違う、エネルギー問題よ。今の幻想郷を動かすエネルギーって何処から来てると思うの? | 不是不是,是能源问题啊。你们觉得现在维持幻想乡运转的能源是从哪里来的? |
白莲 | 食料と消化? | 粮食和消化? |
神子 | 宗教と威厳? | 宗教和威严? |
—— | えーっと……。(*2) | 那个……(*2) |
神奈子 | わざわざネタを考えなくても宜しい。エネルギーは陸続きの外の世界から来ているのです。判りますか? 雨も風も太陽も、全て陸続きの外の世界のものです。電気エネルギーも化石燃料も、外の世界のおこぼれを与っているのが現状なのです。 | 你们别再特意想那些NETA了。现在的能源都是来自与幻想乡毗邻的外面世界。明白了吗?雨也好风也好太阳也好,都是来自毗邻的外面世界。电力能源也好化石燃料也好,这些都不过是外面世界给予的九牛一毛而已。 |
—— | そうだったのか。じゃあ魔法の力も霊の力も……。 | 是这样啊。那魔法之力和灵力也…… |
神奈子 | それは違うわ。隔離されたのは人間の意識が及ぶものだけなので、魔法の力の様な精神的なものは幻想郷だけで完結しています。 | 那个不一样。因为这里仅仅是隔离了人类意识的波及,所以魔法之力那样的精神方面的东西只会在幻想乡中存在。 |
—— | じゃあ問題ないな。エネルギー問題ってなんなんだ? | 那就没有问题了。那能源问题是什么? |
神奈子 | 考えたこと無い? 外から来た謎の機械を扱ってみたい、とか。 | 你有考虑过吗?比如使用那些从外界来的谜之机械,之类的。 |
—— | え? アレって幻想郷でも使えるのか? | 诶?那个在幻想乡中也能使用吗? |
神奈子 | ええ使えます。既に天狗や河童達は使っています。ですが、その為には外の世界でも使われているようなエネルギーが必要なんです。今はおこぼれを与っているだけですが、自分達で生み出せるようになればもっと素晴らしい世界が待っているでしょう。 | 嗯嗯可以使用。而且天狗和河童他们就在用啊。但是正因为如此,所以才会需要用到外面世界的能源。如今我们使用的是外部给予的一丁点能量,不过如果我们要是能够自己生产出来的话,一定会有美好的未来在等待着我们。 |
白莲 | それって外の世界と同じになるって意味ですか? 幻想郷の崩壊に繋がりませんか? | 那不就变得和外面世界一样了吗?会导致幻想乡的崩坏吗? |
神奈子 | 同じ道を歩む為にこういう事を言っているのではありません。逆に外の世界の人間の意識が変化を始めている為、このまま放っておくと幻想郷が自滅してしまう恐れがあるのです。 | 并不是为了让幻想乡走上同一条路才说这些话的。可要是反过来,由于外面世界的人类的认识有所变化,就此放任幻想乡不管,最终导致这里消亡,这才是我担心的地方。 |
神子 | え? | 诶? |
神奈子 | 意識の変化とは「技術革新至上主義」から「環境至上主義」です。外の世界ではエネルギーの使用そのものが、悪と見なされる様になってきているのです。 | 认识的变化,就是从“技术革新至上主义”转变为“环境至上主义”。如今的外面世界,正逐步将能源的使用看作是不好的方面。 |
神子 | 倹約を始めたという事ね。それが幻想郷にどういう影響が……。 | 也就是说开始勤俭节约了呢。这对于幻想乡究竟会有什么样的影响……。 |
神奈子 | 今まで無限のように思われていたエネルギーに限りが見えた事で、多くの人間がエネルギーについて関心を持つようになった。それは幻想郷が与れるエネルギーが少なくなる、もしかしたら無くなってしまう、という危険性があるという意味です。 | 如今人们已经意识到能源并不是无限的。大多数人类开始关心起关于能源的一些事了。所以给与幻想乡的能源也日趋减少,最终会有一天不再供给了,这就是危险性的意思了。 |
白莲 | 外の世界を知らない私にはよく判らない話ですね。その危険って、どの位未来の話なのでしょうか? | 我对外面的世界也不太了解,所以不怎么能理解这些话呢。那么这个危险的到来,大概还有多久呢? |
神奈子 | この変化は三十~四十年前から徐々に見え始め、十年前には顕著になっていました。今日明日の話では無いですが、あと数十年の間に何か劇的な変化があると考えています。その変化に対応する手段は一つ、幻想郷だけで完結したエネルギーを増やす事です。それが私が地底に行った目的でした。 | 这个变化在三十~四十年前就缓慢地能够看见了,十年前开始变得日益显著。虽然还不至于今天明天就到来,不过我想在这之后的数十年间应该会有剧烈的变化。应对这个变化的手段只有一个,就是增加仅存在于幻想乡的能源。这就是我去地底的目的了。 |
[焦熱地獄] | [灼热地狱] | |
神奈子 | 私が幻想郷に来てから、天狗達の話を聞いて幻想郷の地底に地獄(*3)があるという事を知りました。そこに火の海がある筈だと思いましてーー。 | 我到达幻想乡之后,听了天狗她们的话才知道幻想乡的地底有一个地狱(*3)。我想那里应该会有一个火海—— |
白莲 | 焦熱地獄ですね? 八大地獄の一つです。 | 是灼热地狱吗?八大地狱的其中之一。 |
神奈子 | 妖怪の山が複成火山だという事を加味すると、その焦熱地獄というものが地殻内のマグマだまりだという事は容易に想像が付きます。地獄が相当深いそうなので、場合によってはマントルまで達するのかも知れません。いずれにしても非常に高温高圧な地獄であり、その環境下なら地上では未だ為し得ていない核融合の実現が可能になると……。 | 考虑到妖怪之山是座复式火山,不难想象所谓灼热地狱其实就是地壳中淤积的岩浆。因为地狱相当地深,所以根据情况说不定会到达地幔也不一定。反正地狱就是存在这样的超高温超高压,在这个环境下,就有可能可以实现地上所无法做到的核聚变…… |
難しい話ですね、よく判らないのですが | 非常艰深的话题呢,虽然不是很明白 | |
神奈子 | 簡単に言うと、焦熱地獄のエネルギーを使って、幻想郷のエネルギー問題を解決しようという話です。 | 简单说来,使用灼热地狱的能源,就可以解决幻想乡的能源问题。就是这样。 |
—— | その結果、大量に温泉が湧いたんだよな。確か。 | 最后,好像是有大量的温泉涌出来了。是这样没错吧。 |
神奈子 | 温泉が湧いたのは成功への第一歩ですね。 | 温泉涌出就是成功的第一步啊。 |
—— | 温泉は有難いんだが、多くの妖怪達が怒っていたなぁ。「温泉が湧いたが怨霊も湧いた」って。 | 虽然温泉的确是值得感谢,不过大多数妖怪都很愤怒呢。“温泉把怨灵也一起带出来了”这样的话。 |
神奈子 | その辺がちょっと調査不足でした。使われていない地獄にまだ怨霊が沢山居るなんて……。 | 这一点的确是我调查不足。没有人使用的地狱竟然有这么多的怨灵之类的…… |
白莲 | 怨霊だけではなく、地底の荒くれ者も出てくる様になりましたね……。私の寺にも。 | 并不仅仅是怨灵,地底的暴徒似乎也跑出来了呢……。我的寺庙中也出现了。 |
神子 | むしろエネルギー問題の前に、内部から幻想郷を破壊する事に繋がるんじゃ……。 | 倒不如说在能源问题之前,我们已经被幻想乡的内部破坏所缠住了……。 |
神奈子 | いやいや、大丈夫ですよ(汗)。むしろ変化を失った幻想郷の方が怖いと思った方が。 | 哪里哪里,没事的啦(汗)。我倒是觉得要真是一成不变的幻想乡反而会恐怖呢。 |
—— | まあな。荒くれ者って言ったって、暴れたら倒せば良いだけだし。実際に地底に行った感じだと、暴力的な妖怪というよりはコミュニケーションが苦手か、そもそも嫌いで引き籠もっていたり、一匹狼が好きな奴らばっかって感じだったから恐るるに足らないと思うぜ。 | 嘛。就算是暴徒,要真是胡闹的话把他们打倒不就行了嘛。这一次我去到地底以后的感觉是,比起那些暴力的妖怪,无法交流才是大问题啊。说来那里都是些不愿出来的妖怪,要不就是喜欢单枪匹马单干的妖怪,没什么值得害怕的地方嘛。 |
神子 | どんな妖怪でも受け入れるのが幻想郷だと聞いていたけど、そうじゃないのかしら? | 无论是怎样的妖怪幻想乡都会接受,这一点我早就有所耳闻,难道其实并非如此吗? |
—— | 全てを受け入れると、中には受け入れられるのを嫌い始める妖怪も居る、それだけだ。 | 虽说是全部接受,但其中也有些妖怪不愿意被收容,地狱中就是这些妖怪了。 |
神子 | 逆説的ね。その辺は人間と大差無いのか……。 | 似是而非的说法呢。这点倒是和人类没什么区别吗……。 |
白莲 | 地上の妖怪は人間を脅かす存在である事が多い代わりに、ある程度人間と妖怪の信頼関係が成り立っています。逆に地下の妖怪は、一方的に人間に忌み嫌われたり追放されたりして、人間不信、妖怪不信に陥っているのだと考えられます。 | 地上的妖怪胁迫人类时有发生,所以相对的,就形成了这种程度的人类和妖怪的信赖关系。反过来说,地下的妖怪单方面的被人类忌讳厌恶和驱除,所以就陷入了不相信人类、也不相信妖怪的境地。 |
神子 | あれ? それを救うのが仏教の役目じゃないの? | 咦?拯救这些不就是佛教的职责所在吗? |
白莲 | いやまあその。 | 哎这个嘛。 |
[地底の嫌われ者] | [地底的被厌恶者] | |
—— | 人間不信って口かなぁ。私が出会ったのは、ヤマメ(*4)にパルスィ(*5)だろ? 近づいた奴を病気にするヤマメなんて嫌われて当然だし、パルスィは毎晩藁人形を打ち付けて居て気持ち悪いだろ? | 不相信人类的传闻吗。我不是遇到过山女(*4)和帕露西(*5)吗?会将疾病传染给附近人类的山女,她会被人类讨厌是理所当然的,还有帕露西每晚都会钉稻草人不是也挺吓人的吗? |
白莲 | 貴方が嫌う妖怪は、妖怪も貴方を嫌いになるものです。それは人間も同じですよ。 | 你所讨厌的妖怪,对于那些妖怪来说他们同时也讨厌你。这点和人类是一样的。 |
—— | つったって、そんな妖怪、どうやって好きになれと……。 | 就算这么说,这样的妖怪,无论人类多么地亲近…… |
白莲 | 例えばヤマメさんでしたら十分に健康に気を付けて近づき、過去の武勇伝を聞いたりすればそうそう攻撃される事は無いと思います。もちろん家に帰ったら手洗い、うがいをお忘れなく。 | 比如说山女,如果能够十分注意健康地接近她,再加上了解到以前她的功绩,应该就不会被攻击了。当然回到家后千万别忘记洗手漱口。 |
—— | よく言うよ、お前だって入門を断った癖に。 | 你还真敢说呢,当初就是你拒绝她拜师入门的。 |
白莲 | ゲフンゲフン。 | 咳咳。 |
神奈子 | 実際の話、魔理沙の言う通り、地上の妖怪や人間と上手くやっていくには、少し難しい奴らばかりかもねぇ。焦熱地獄を管理している地霊殿の主は、サトリ(*6)がやっているんですけど、本当に扱いにくい奴でねぇ。 | 说真的,就如魔理沙所说,想要地上的妖怪和人类关系融洽,这几乎已经是不太可能的事了。地灵殿的主人,觉(*6),也觉得管理灼热地狱这件事的确是有够麻烦的呢。 |
神子 | サトリって、心を読むというあの妖怪ですよね? | 就是那个能够读心的妖怪,觉吗? |
神奈子 | 心を読む妖怪なんかに近づきたくなる奴が居る訳もない。 | 那种拥有读心术的妖怪,根本不可能会有人愿意接近的。 |
白莲 | でも、焦熱地獄を使わせて貰っているんでしょ? どうやって交渉したの? | 但是,你不是向她申请使用灼热地狱吗?你是怎么和她交涉的? |
神奈子 | 何言ってるのよ。サトリと交渉が出来る訳がないじゃない。私は出来るだけ接触しないようにして焦熱地獄を利用したの。 | 你在说什么啊。我怎么可能去和觉交涉啊。我只能做到在尽量不接触她的前提下利用灼热地狱。 |
白莲 | え? | 诶? |
神子 | もしかして、泥棒? | 难道说,偷偷摸摸地? |
神奈子 | サトリのペット(*7)が管理していたから、そのペットに智恵を与えたのよ。 | 正在管理着觉的那只宠物(*7),所以正忙着教授给那只宠物智慧。 |
白莲 | ペットに智恵……ですか。 | 教授给宠物……智慧吗。 |
神奈子 | お前は八咫烏(*8)という名の核融合の神様であると、ちんけな地獄の鴉に吹き込んだの。単純な頭の持ち主の方が、もてあます程の強い力を増幅して使ってくれるものよ。これ豆知識。 | 你对那个差劲的地狱乌鸦灌输这个世界上有一个名为八咫乌(*8)的神明这样的思想。那个头脑单纯的家伙就会增幅她那棘手的强大的力量,然后替你使用出来。这是小知识哦。 |
神子 | 豚もおだてりゃ木に登る、って話ね。聡明な者ほど色々な事柄を疑い、慎重になるもの……。 | 那家伙经不起吹捧,就是这个意思吧。越是聪明的人越会怀疑各种事情,非常的慎重…… |
神奈子 | そうそう。サトリがペットを飼っていて助かったわ。とてもじゃないけど、サトリ相手に話が出来ると思わないし。 | 对对,觉养了这样一只宠物真是帮了我们大忙了。我可不认为能够直接和觉进行对话。 |
神子 | そりゃ心を読まれるんじゃあねぇ。 | 那还不是因为她的读心术嘛。 |
[サトリの悩み] | [觉的烦恼] | |
—— | さとりのフォローって訳じゃ無いが、お前らの攻撃が容赦無いんで一応言っておく。さとりが沢山ペットを飼っているのは動物にしか好かれないかららしいぞ? | 我并不是欣赏觉,不过你们的攻击也算是毫不留情了。觉她饲养了这么多的宠物,莫非只有动物才喜欢她吗? |
白莲 | 確かにフォローって訳じゃないわね。 | 确实不是欣赏她呢。 |
神奈子 | 彼女も本当は人の心なんて読みたくは無いのでしょう。だから殆ど地霊殿から出る事が無い。私がペットに近づいてもそれに気付かない位、引き籠もっているみたい。 | 其实她也不希望自己拥有读心术的吧。所以也几乎都呆在地灵殿闭门不出。就算我靠近她的宠物,好像她也没有发觉,仍旧闭门不出。 |
神子 | その気持ち、判る気がします。私は耳が聡く、同時に十人の言葉を聞き分けることが出来ます。しかし大勢の言葉を同時に聞くという事は、要らない言葉も聞こえてきてしまいます。場合によっては辛辣な内容の言葉も聞こえてしまいます。これは非常に辛いものです。 | 我大致能理解她的感受了。我的耳朵很敏锐,能够同时收听十个人说话。但是如果收听很多人说话时,就不可避免的听到许多无关的内容。在某些场合有时还会听到尖酸刻薄的话。真是非常地痛苦。 |
その気持ち判ります。私の場合は聞いた言葉を忘れられないのですが。 | 我明白她的感受。因为我也无法做到忘记那些听到的话。 | |
神子 | ちなみに私が耳当てをしているのは、言葉が聞こえすぎてしまうからなんです(*9)。これである程度耳と精神を守っているのですよ。 | 顺便说一下,我正是因为怕听到太多话(*9),所以才带着耳罩。某种意义上算是耳朵和精神的守护者了。 |
白莲 | なる程、サトリに対する地霊殿の存在が、貴方の耳当てなんですね。 | 原来如此,地灵殿之于觉,就如同耳罩之于你一样呢。 |
神子 | 心を読めなくする「心当て」みたいな物がなければ、人間や妖怪を寄せ付けなくするのが一番簡単な方法でしょう。 | 如果没有“心罩”这种阻止读心术的东西存在,最简单的方法就是不要靠近人类和妖怪对吧。 |
—— | あ、ちなみにさとりには妹が居て、こいし(*10)っていうんだが、彼奴は心が読めないらしいぜ。 | 啊,你们知道吗,觉有个妹妹叫恋(*10),那家伙似乎不会读心术。 |
白莲 | サトリなのに? どうやって? | 她不也是觉吗?怎么会这样? |
—— | どうやら、自分の心を閉ざす事で心を読むのを止めたそうだ。何も考えていない妖怪はその辺の動物と同じで、ただの化学反応で動いているのと同義だと思うんだけど。 | 好像是,封闭了自己的心灵,使自己无法再洞察人心。因此她也可以到处游荡,偶尔也可以在地上看见她呢。 |
白莲 | それって……。 | 也就是说…… |
神奈子 | 何も考えていないって事ね。そりゃ何も考えていなければ相手の心も読める訳がない。何も考えていない妖怪はその辺の動物と同じで、ただの化学反応で動いているのと同義だと思うんだけど。 | 她脑袋里什么都没在想。如果什么都不去想,也就无法再读心了。什么都不想的妖怪,就和那边的动物一样。就和仅仅是因为化学反应而移动是一样的意思。 |
神子 | 考えるのを止めだ、かぁ。逃げ方としては低レベルな部類に入るわねぇ。 | 停止思考,吗。这不就是逃离到低等级种族去了呢。 |
白莲 | いや、ちょっと待って。心を閉ざしたのは姉のさとりさんの方じゃ無いの? | 不对,等下。封闭心灵的不是姐姐觉吗? |
—— | え? どういう事? | 诶?怎么回事? |
白莲 | 心を読みたくないから人を遠ざけたんでしょ? それこそ心を閉ざしたという事でしょう。でも、こいしさんはそれを克服し、表に出てきています。 | 她不是因为不想读心从而躲开人类吗?不是因为这样才会封闭心灵吗。但是,恋她克服了这点,走出到了外界。 |
—— | 表に出てきたって言っても、何も考えていないんだぜ? | 虽说是离开了地灵殿,但是她脑子里什么都没想啊? |
白莲 | 通常、何も考えてなければ動く事すら出来ません。しかし、あちこちに出歩いたり、話をしたり出来るというのはありのままの姿で行動出来ているという事。それは決して心を閉ざしたとは言えません。 | 通常,什么都不想的话是无法行动的。但是,她却能够保持这种状态,到处溜达、搭话,能够随意行动。这绝不能说她是封闭心灵。 |
神子 | あー、つまりそれは……。 | 啊——也就是说这是…… |
白莲 | 是故空中无色,无受想行识。“空”的真理之中,不仅仅没有“色”,连“受”“想”“行”“识”也没有。也就是说连五蕴(*11)都不存在。 | |
神子 | なる程、心の読めないサトリは心を閉ざしたのでは無く、心を捨てて「空」に迫ったと。 | 原来如此,无法读心的觉并不是将内心封闭了,而是舍弃内心,追求“空”的境界。 |
白莲 | 偶々でしょうけど、そう見えます。これは修行を積んだ僧侶にも難しい事です。そうなるとそのこいしさんは是非うちのお寺に欲しいわね(*12)。もしかしたら、修行の必要なく、悟りの境地に近づけるかもしれない。 | 虽然次数不多,不过偶尔我也能感受到这个境界。对于修行高深的僧侣来说这也不能算是一件易事呢。这样说来我还真想邀请恋小姐前来敝寺一叙呢(*12)。莫非修行并不是必要的,这样反而更能接近悟道的境地也不一定呢。 |
神子 | サトリだけに。 | 这仅仅是针对觉的。 |
—— | 仏教トークはよく判らんが、心を捨てて「空」に迫るというのは面白いな。 | 佛教话题我不是很明白,不过舍弃心灵,追求“空”的境界挺有趣的。 |
神奈子 | 確かに、ペットにそんな名前を付けたのは、もしかしたら姉にも何か想う所があったのかもね。 | 的确,给宠物起这样的名字,那个姐姐说不定心里也有什么想法呢。 |
[地獄の鬼と怨霊] | [地狱的鬼与怨灵] | |
神子 | 話を聞いていると地底は嫌われ者ばっかりだけど、旧地獄って言うからもっと鬼とか居るかと思ってたわ。 | 虽然我听说地底全都是被厌恶者,既然是叫做旧地狱我想应该会有鬼之类的在那里吧。 |
—— | いやいや居たぜ、一角の鬼(*13)が。 | 不不,是有的哦,长着一角的鬼(*13)。 |
神奈子 | 多くの鬼は、地獄の移転と共に再就職したみたいですけど、それが嫌なアウトロー達は残っているみたいね。 | 大多数鬼都随着地狱的转移而找到了新工作,但是有一些讨厌的法外狂徒似乎仍旧留在旧地呢。 |
—— | 正確に言うと、元々旧地獄で働いていた鬼達は殆ど、引っ越しの際に一斉に移住したらしい。それで旧地獄は空き家だらけになったんだが、地上で我が物顔で暮していた鬼達が移って勝手に棲み着いて街を築いたらしいぜ。 | 正确地说,原本在旧地狱工作的鬼们,似乎在搬迁的时候几乎全都一起转移过去了。剩下的旧地狱变成空无一人的城市,于是地上那些原本就无拘无束地生活着的鬼们,就趁此机会擅自在那里落户,筑起了街道。 |
神奈子 | あら詳しいわね。誰に聞いたの? | 哎呀知道得挺详细的嘛。谁告诉你的? |
—— | 勇儀に聞いたから間違いは無い。 | 是勇仪告诉我的,绝对没错。 |
神子 | え? 地底の鬼と交流があるの? | 诶?你和地底的鬼也有所交流啊? |
—— | ああ、地底は閉鎖的でも鬼自体は開放的だぜ。よく呑みに誘ってくれるしな。旧地獄の彼岸花は綺麗だぜ、ほんと。まあ、私が地底に行っても他の妖怪は近づいて来ないがな。 | 啊,虽然地底是闭锁的,但是那些鬼本身还是比较开放。经常会邀请我去喝酒呢。旧地狱的彼岸花非常漂亮啊,真的。嘛,不过就算我去到地底,其他的妖怪也不会靠近我。 |
白莲 | ふーん、確かに鬼って豪快そうですしね。小さな事は気にしなさそうだし、引き籠もる意味が判らないわね。 | 唔——,的确鬼是比较豪爽呢。不会在意一些细小的琐事,也完全不会闭门不出。 |
神奈子 | 地底に行ってるんだとしたら気を付けた方が良いわよ。 | 到地底去的话还是要小心一点比较好呢。 |
—— | 何にだ? | 小心什么? |
神奈子 | 怨霊によ。 | 怨灵啊。 |
—— | 怨霊ねぇ。私には怨霊と幽霊の区別が付かないし、むしろ幽霊より怨霊の方が弱いくらいだぜ? でも、妖怪は異様に怨霊を怖がって居るみたいだけど何故だ? | 怨灵啊。我是分不出哪个是怨灵哪个是幽灵啦,倒不如说比起幽灵,怨灵要来的更为弱一些吧?但是似乎妖怪会异常地害怕怨灵吧,这是为什么呢? |
神奈子 | 怨霊は幽霊の一部で基本的には同じものですが、悪意に満ちた人間や強い怨みを持った人間から出てくる幽霊のうち、輪廻天生の輪から外れ、未来永劫幽霊のままの存在を怨霊と呼ぶのです。死後、地獄へ落とされる人間が怨霊になる事が多くて、その為地獄には沢山居ます。まさか旧地獄にもまだ残っていたとは誤算でしたが……。 | 虽然怨灵是幽灵的一种,基本上是同一种东西,但是当它们由满怀恶意的人类和抱有强烈怨恨的人类转变成幽灵之时,就偏离了轮回转生,永远成为了幽灵,无法转世。这种就被叫做怨灵。死后堕入地狱的人类,有许多都会成为怨灵,因此地狱里才会有这么多的怨灵存在。没想到旧地狱里还留着这么多,是我计算失误了……。 |
—— | 怨霊は人間を恨んでいる事が多くて危ないって話か? でも弱いんだけどなぁ。 | 也就是说,大多数怨灵都对人类有着强烈的恨意,所以非常危险吗?但是很弱呢。 |
神奈子 | 本当に怖いのは、人間に取憑く、って所よ。取憑いて人間同士で怨み合う様に仕向けるのよ。 | 真正恐怖的是,它们会附身在人类身上。被附身的人类会不由自主地怨恨其他人。 |
—— | む、それは嫌だな。 | 嗯,这还真是讨厌呢。 |
神奈子 | 幻想郷は妖怪の存続の為に造られたと言っても、人間が居なければ成り立ちません。人間の存在無しでは妖怪も成り立たないのです。人間は妖怪を畏れ、妖怪は人間を襲う。これが大前提です。 | 虽说幻想乡是为了妖怪的长存而建造的,但是人类也是这里不可或缺的组成部分。没有了人类,妖怪也无法继续维持下去。人类畏惧妖怪、妖怪袭击人类。这是大前提。 |
白莲 | そこには反論が……。 | 关于这点我要反驳……。 |
神奈子 | 異論は認めません。ですが、ここに怨霊が入ってくるとどうなるでしょうか? 怨霊は妖怪ではなく人間の悪意が生んだ霊です。この怨霊が人間に取憑き、人間同士が闘い始めたらどうなりますか? | 驳回异议。也就是说,如果让怨灵进入这里的话,会变成怎么样呢?怨灵是由人类的恶意催生出来的,而非妖怪。怨灵附身在人类上,人类互相之间开始争斗,然后会变得怎么样呢? |
—— | どっちが勝つか賭の対象になるな。 | 他们会打赌谁会赢。 |
神奈子 | そんな決闘じゃなくて、誰が敵か味方か判らない様な疑心暗鬼に陥るって事よ。人間だけで敵対関係も完結し、とどのつまり外の世界と同じように成ってしまう。そうなると妖怪の存在意義が危うくなるでしょう? だから妖怪が怨霊を怖れているのです。 | 没有那种对决啦。是说他们会变得疑神疑鬼,无法分辨周围的人是敌是友的情况。如果人类自身就能达成完整的敌对关系,就会变得和外面世界一样了。这样的话妖怪的存在意义不就变得危险了吗?所以妖怪才会惧怕怨灵。 |
—— | なる程。 | 原来如此。 |
神奈子 | 怖れている理由がもう一つあるわ。妖怪は一般的に肉体は強く出来ているけど、精神は非常に脆いの。 | 惧怕的理由还有一个。一般说来虽然妖怪的肉体会非常强大,但是精神比较脆弱。 |
—— | ほう、そうだっけ? | 哦,是这样吗? |
白莲 | 妖怪の主体は肉体ではなく、精神ですからね。 | 因为妖怪的主体不是肉体,而是精神。 |
神奈子 | 今までそういう例は聞いた事が無いけど、万が一怨霊が妖怪に取憑き、妖怪の性格を変えてしまったとするとどうなるか。 | 虽然到现在还没有听说这样的例子,万一怨灵附身到妖怪身上,把妖怪的性格改变之后,究竟会变得怎么样呢。 |
白莲 | ……その妖怪は死んだと同じになってしまうのですね。 | ……这样的妖怪就和死了一样呢。 |
—— | 死んだと同じとはどういう意味だ?死んではいないのか? | 和死了一样是什么意思?是还没有死吗? |
白莲 | その妖怪としては死んだ、という意味です。別の妖怪になるのです。 | 作为妖怪来说已经死了,就是这个意思。变成了其他的妖怪了。 |
—— | なんだ、生まれ変わるだけじゃん。 | 什么啊,不就是重生了嘛。 |
白莲 | 別の妖怪の主体は、取憑いた怨霊の精神……つまり生まれ変わると言うよりは、存在その物が怨霊に乗っ取られてしまうって訳ですね。 | 身体是别的妖怪,精神却被怨灵附身……与其说是重生,倒不如说是已经被怨灵占据了身体呢。 |
神奈子 | そういう事。だから妖怪は怨霊を怖れているのよ。 | 说的没错。所以妖怪才会惧怕怨灵啊。 |
—— | 怖れているのよ、って、地底から怨霊が湧いたのはお前が旧地獄を利用としようとしたからだぞ? | 说是惧怕怨灵,这次怨灵会从地底里喷涌出来,还不就是因为你想利用旧地狱嘛? |
神奈子 | それはみんなには内緒。 | 你可别告诉其他人啊。 |
—— | みんな知っているがな(笑)。まあ、取り敢えずメモしておくか。妖怪を殺すには怨霊が手っ取り早い、と。 | 大家都知道了啊(笑)。嘛,总之先把它记下来。怨灵可以多快好省地杀死妖怪,嗯。 |
神奈子 | そういう心の持ち主が、死後地獄に行って怨霊となるのよ。 | 有这种想法的家伙,死后都会下到地狱变成怨灵哦。 |
—— | ぎゃあ、地獄に行くのは勘弁な。出来れば天界で。 | 吓,地狱什么的还是饶了我吧。最好还是去天界。 |
神子 | あれ? さっき、鬼に誘われて地獄に呑みに行くって言ってなかった?(笑) | 咦?刚才你不是还说,有鬼邀请你去地狱喝酒吗?(笑) |
—— | ああ、そうだな。じゃあ地獄も大して怖くないかも知れんな。 | 啊,也是啊。地狱说不定也没这么恐怖呢。 |
(*1)白蓮の弟、命蓮の残した神妙な倉。なんと空を飛んで穀物や財産を奪う。 | (*1)白莲的弟弟,命莲所留下的奇妙的仓库。可以在空中飞行,夺取谷物和财产。 | |
(*2)ミレニアム問題が何だかわからなくて思いつかんかったのですね……。 | (*2)因为不知道千禧年数学问题是什么东西所以答不上来…… | |
(*3)正確には旧地獄。監獄としての機能は閻魔様たちが管理する新地獄に移行し、旧地獄はただの荒くれ者、嫌われ者の巣窟となっている。 | (*3)正确的说是旧地狱。由阎魔大人她们管理着的类似于监狱性质的新地狱已经移走了,旧地狱已经成为暴徒、被讨厌者们的巢穴了。 | |
(*4)黒谷ヤマメ。前述。 | (*4)黑谷山女。前面有记述。 | |
(*5)水橋パルスィ。妬みたっぷりの妖怪。 | (*5)水桥帕露西。充满着嫉妒的妖怪。 | |
(*6)古明地さとり。神奈子さんの言っている「サトリ」は名前では無く妖怪の種族を指していると思われる。ややこしや。 | (*6)古明地觉。神奈子说的“觉”并不是指名字,而是一种妖怪的种族。真复杂。 | |
(*7)霊烏路 空。通称お空。鳥頭。 | (*7)灵乌路空。通称阿空。鸟头。 | |
(*8)日本神話に出てくる神の烏。猿田彦と同じ導きの神の性質も持つが、太陽神の性質の方が強い。黒い烏なのに太陽って不思議だと思うでしょ? 実は太陽をよく見る(危険!)と黒い点が見える筈です。それが八咫烏なのです。 | (*8)日本神话中出现的神之乌。虽然拥有与猿田彦相同的引导之神的性质,但更多的是太阳神的性质。明明是黑色的乌却象征太阳,是不是很不可思议?其实当你盯着太阳看时(危险!),应该能看到黑色的点。这就是八咫乌。 | |
(*9)その手があったか。私の場合、見た物も忘れないので目隠しも必須ですね。 | (*9)竟然有这种方法啊。那我也必须要把我这双过目不忘的眼睛遮起来了呢。 | |
(*10)古明地こいし。心の読めないサトリ。切れない包丁。無味無臭の調味料である。 | (*10)古明地恋。无法读心的觉。没有刀锋的菜刀。没有味道的调味料。 | |
(*11)実体、感受、発想、意思、思考、の五つの事だそうです。仏教的には物質と精神の全てで、この世界その物を指す。 | (*11)实体、感受、想法、意思、思考,这五个就是五蕴。佛教中用物质和精神,来指代这个世界中的一切物体。 | |
(*12)後日、勧誘により入門したそうです。出家はせず、在家ですが。 | (*12)事后,似乎因为劝诱而入了佛门。不过没有出家,还是俗人。 | |
(*13)星熊勇儀。お酒大好き。 | (*13)星熊勇仪。非常喜欢喝酒。 |
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注解
- ↑ 原书中此处为“神子”,但根据说话的内容来看,这里应该是“神奈子”误为“神子”。